娘にもタイパを要求…すると娘は
仕事に行く夫を見送ったあと、娘を保育園に送り、自分もパートへ向かったユウリさん。夕方、帰宅すると思わず「疲れた……」とつぶやいてしまいます。すると、娘から「つかれたら休んでいいんだよ」と思いもよらない気遣いの言葉をかけられ、ユウリさんはうれしくなったのですが……。
10分後。今日はいつもよりも早く夫が帰宅。夕食の準備が間に合わないかもしれないと思ったユウリさんの表情は、一瞬にして凍りつきます。
「手洗ってくるから、その間にメシ食べられるように、準備よろしく~」
夫は満面の笑みでそうユウリさんに言い、手を洗いに行きました。戻ってくると、まだ夕食の準備をしているユウリさんの姿を見て、険しい顔「あれ? できてないじゃん」と、ひと言。
ユウリさんが反論しようしたところ、夫は娘のところへ行き「ママはだめですね~」と聞こえよがしに言っていたのでした。










「ちょっと!」
娘を巻き込むのはやめてほしいと思い、ユウリさんは夫のもとへ。
「何? これも反面教師ってやつだよ。レイナがユウリみたいに効率悪い人間にならないように」
夫は謝罪するどころか、信じられないことを言ってきたのです……。
どうやら、早く帰るとメッセージを送っていたのに、夕食の用意ができていなかったことに腹を立てていたようです。しかし、メッセージが送られていたのは10分前。ユウリさんは、気づくことができませんでした……。「気づかなかったのは悪いけど……」と前置きし、もうちょっと早く教えてほしかったと伝えると、夫は「行動が遅いユウリにはもっと早く言うべきだったね」と、揚げ足を取るように言ってきて……。
反論したところでどうせ聞いてくれないし伝わらないのなら、もう何も言わないほうがいい……。ユウリさんは、そんなことを思いながら「……ごめん」と小さくつぶやくのが精いっぱいでした。
夫はユウリさんの言葉に満足したのか、今度は娘に向かって「レイナはタイパのいい生活を送るんだよ~」と言ったのですが、娘からは「パパはよく『たいぱ』って言うけど、それ楽しいの?」と返されてしまいます。予想外の反応に、夫はしどろもどろになるしかないのでした。
◇ ◇ ◇
自分の気持ちが伝わらなくて苦しいのは、相手と分かり合いたいと思って頑張っている証拠ですよね。真面目に夫と向き合おうとしているからこそ、感情を飲み込むのはつらいと思います。
怒りや悲しみ、モヤモヤした気持ちは、見て見ぬフリはできたとしても完全に無くなるわけではないので、強いストレスや心身の不調を引き起こす前に、きちんと向き合うのも大事ですね。
ユウリさんは伝えることを諦めようとしていますが、一度改めて話し合いの場を設けて、お互いの考えを共有するとよいのかもしれません。
愛川なつみ
