初出勤で感じた違和感
初出勤の日、私は同僚となるパートの方々に丁寧にあいさつをしました。しかし、2人の女性が小声で何かを話し始め、少し気の弱そうなもう1人の方も私に視線を合わせようとしません。歓迎されていない雰囲気はすぐに伝わってきました。
仕事を教えていただこうと何度か声をかけましたが、2人からはほとんど反応がありません。もう1人の方も、間に入ることが難しい様子でした。
戸惑いはありましたが、お給料をいただく以上、自分にできることをしようと決め、見よう見まねで業務に取り組みました。
救いだったのは、料理長が気にかけてくださったこと。忙しい合間を縫って丁寧に仕事を教えてくださり、「明日も頑張ろう」と思える一日になりました。
1カ月間、努力を積み重ねて
それから1カ月。私は毎回早めに出勤し、メニューや席配置を覚えるなど、できる準備はすべて行いました。
それでも変わらず2人の態度はよそよそしいまま。料理長は状況を把握していたようで、ある日こっそり「気をつかわせてしまって申し訳ない。注意はしているけれど、なかなか改善しなくてね」と声をかけてくださいました。
人手不足という事情もあって強くは言えないとのことでしたが、現状をきちんと見てくださっているとわかり、少し気持ちが楽になりました。
しかし、このまま静かにやり過ごせるほど、職場の空気は甘くなかったのです……。
事実無根の陰口はエスカレート
数日後、2人から聞こえよがしにこんなことを言われました。
「最近、料理長とよく話してるよね」
「役に立たないくせに、偉そうよね」
根拠のない憶測や決めつけに、正直うんざりしました。これまでは波風を立てないよう努めてきましたが、「仕事で評価してもらえばいい」と気持ちを切り替えることに。努力で2人を見返してやろうと思ったのです。
大忙しのランチタイムで起こった出来事
翌日、私はいつもよりさらに早く出勤し、開店準備を整えました。普段は「どうせ役に立たないから」と裏方の業務しかさせてもらえなかった私。その日は料理長に相談して、配膳や会計などのホール業務を積極的に担当させていただくことになりました。
ランチタイムが始まると、店内はあっという間に満席に。「勝手にホールに入ってこないでよ!」と鬼の形相で私を押しのけようとする2人は、メニューの説明ができなかったり注文を間違えたりとミスを連発します。
その一方、私は笑顔でお客様を迎え、注文を正確に復唱。配膳のタイミングも厨房と確認しながら調整しました。これまで努力してきたことを生かして、大忙しのランチタイムを完璧に乗り切ったのです。
料理長の判断
営業終了後、2人は料理長に不満を伝えました。自分たちのミスを私になすりつけ「こんな新人はさっさと辞めさせた方がいい!」とわめきだします。
しかし料理長は冷静にその日の状況を振り返り、「今日の働きぶりを見れば、今後どうしていくべきかは明らかだと思う」と言いました。
実は以前から2人の接客態度についてクレームが入っていたそうで、最終的に彼女たちは退職することになったのです。
努力はきちんと報われる
その後、料理長は業務の見直しや接客マナーの共有など、職場環境の改善に取り組みました。私の意見にも耳を傾けてくださり、より働きやすい雰囲気が生まれました。
不思議なことに、職場の空気が変わるとお店全体の雰囲気も明るくなり、常連のお客さまも増えていきました。今では「居心地がいいお店ですね」と言っていただけることもあります。未経験からのスタートでしたが、努力はきちんと見てくれる人がいるのだと実感しました。
45歳からの新しい挑戦は、私にとって大きな自信になっています。
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今回のケースでは、新人を受け入れないベテラン側に問題がありました。最終的に評価されたのは、地道な努力と誠実な姿勢です。年齢や経験に関係なく、真摯に取り組む姿は周囲に伝わるもの。職場の雰囲気はお客さまへの満足度にも直結します。働く人の意識ひとつで、職場はより良い場所へと変わっていくのだと感じさせられる体験談でした。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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