


下校中に起こった突き飛ばし事件
そんなある日の下校中、ついに事件が起こりました。娘にしつこくつきまとうAくんを見かねて、上級生のBくんが仲裁に入ってくれたのです。ところが、逆上したAくんはBくんを力任せに突き飛ばし、擦り傷を負わせてしまいました。
入学前からBくんのママと面識があった私は、娘から聞いた詳細をすぐに彼女に伝えました。彼女は「教えてくれてありがとう。Aくんの保護者に連絡して、一度お話ししてみるね」と言っていたのですが……。
後日、Bくんママから届いたのは「Aくんの親、全然話が通じない!」という悲鳴のような連絡でした。なんとAくんは親の前で「Bくんが先に手を出してきた」と真逆の嘘をつき、母親も事実確認を一切しないまま「息子がそう言っていますから。悪いのはそちらですよね?」と一点張り。完全にBくんを「先に手を出した加害者」として扱い、一歩も引かなかったというのです。
娘の名前が出た途端のあきれた言い訳を…
ところが、事態は急展開を迎えます。話の中に目撃者として私の娘の名前が出た途端、逃げ場を失ったAくんが「娘ちゃんとBくんが仲良くしているのが嫌だった」と、ようやく自分の非を認めたというのです。
その後、Aくんの母親から私に届いたのは、謝罪とは到底思えない内容のメッセージでした。
「うちの息子、娘さんに構ってほしかったみたいです。好きな子ほど、意地悪したくなっちゃうってことですね!」
……えっ、それだけ? 自分の息子が嘘をついて他人を陥れ、ケガまでさせたことへの厳しい指導はないのでしょうか。「好意の裏返しなら仕方ない」と言わんばかりのあまりに軽い口振りに、私は絶句してしまいました。
不誠実な“形だけの謝罪”にあぜん!
気になって被害者であるBくんママにその後の状況を確認すると、一応謝罪の連絡はあったものの、その不誠実さが際立つ内容だったそうです。
Aくんママから「直接会って謝りたい」という申し出があったものの、Bくんママが丁重に断ると、待ってましたと言わんばかりにこう返してきたそうです。
「拒否されるんですね? わかりました、では今回の件はお互い様ということで。こちらは歩み寄ったので、これ以上蒸し返さないでくださいね」
「断られたのだから、もう謝らなくていい」という理屈なのでしょうか。誠意のない謝罪で済ませようとするその不誠実な態度に、「SNSなどで見かける『話の通じない保護者』って本当に実在するんだ……」と、改めて怖さを感じました。
結局、その母親は「普段はいい子なのに、今回は嫉妬してしまっただけ」と思い込んでいるようでした。その後もAくんは周囲とトラブルを繰り返し、少しずつ距離を置かれるようになってしまったのです。
わが子を信じることと、非を認めさせることは別物。親として、常に客観的な視点を忘れてはいけないと強く感じた出来事でした。
取材・文/丸井のどか
著者:優木まい/40代女性。2018年生まれの娘、夫の3人暮らし。元医療事務。趣味は読書とガーデニング。娘の通院生活をきっかけに、日常の小さな幸せを大切にすることを心がけている。
作画:キヨ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年3月)