ある日、カカオさんの元にモモ先輩から「助けて」とメッセージが届きました。心配になったカカオさんは、指定されたマンションの一室に向かいます。ところがカカオさんを出迎えたモモ先輩は楽しそうに酔っぱらっていて……。
思わずこぼれたモモ先輩の本音


※「はたり」はカカオさんの当時のお名前です。





















カカオです。
モモ先輩からの「助けて」というメッセージは私を呼び出すための口実。マンションの部屋には、以前も見かけたことのあるマルチ商法の仲間たちが待ち構えていました。
私は怒りを覚えながらも、モモ先輩に「目を覚ましてください」と伝えたのですが、まったくの無意味でした。モモ先輩の目は、まるで何かに深く取りつかれたかのように見え、かつてのものとは異なりました。そして私がマルチ商法に一切関心がないと知ったモモ先輩は、仲間たちに笑いながら「他にもいるからさ」と言ったのです。
その瞬間、私はモモ先輩の友だちでも何でもなく、単なるカモだったと思い知りました。
SNSの中のモモ先輩は、今も派手な生活を続けています。けれど、かつての友人たちは次々と彼女のもとを去っていきました。憧れていた先輩はもう、どこにもいません。
人がこれほどまでに変わってしまうことへの恐怖、そして洗脳の恐ろしさ。
この出来事は私の人生の中においてもとても勉強になりました。
―――
どれほど聡明な人でも、閉ざされたコミュニティの中に身を置くと視野狭窄(しやきょうさく)に陥ってしまいます。洗脳されてしまった人を現実に引き戻すのは、友だちの情熱をもってしても並大抵のことではありません。かつてはステキな人だったモモ先輩。彼女を救おうとしたカカオさんのやさしさに、いつか先輩が気付いてくれる日が来ることを願うばかりです。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
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カカオ