うれしいはずの面会で
出産を終えたばかりの私は、疲労と痛みでほとんど動けない状態でした。それでも、夫が面会に来てくれると聞き、少しだけ気持ちが明るくなったのを覚えています。
扉が開き、夫が入ってきた瞬間までは、たしかにうれしかったのです。ところが、私の顔を見るなり、夫は悪気のない様子でこう言いました。
「なんか老けたな。大丈夫?」
その言葉を聞いた瞬間、頭が真っ白になりました。
そのひと言で凍りついた心
出産の痛みや大変さを、夫がすべて理解しているとは思っていませんでした。それでも、あの状況でその言葉が出るとは想像もしていなかったのです。
「今そんなこと言う?」と返すのが精いっぱいで、気付けば涙が止まらなくなっていました。せっかくの面会の時間が、一瞬で重たい空気に変わってしまったのです。
夫は慌てた様子で「冗談のつもりだった」と弁解していましたが、私にとっては冗談で受け流せる内容ではありませんでした。そのとき、心の中で何かがすっと引いていく感覚がありました。
距離ができた後に
それからしばらくの間、私は夫に対してどこかよそよそしくなっていました。出産後のサポートについても、「本当に頼っていいのだろうか」と迷う気持ちが消えなかったのです。
ただ、このままではいけないとも感じ、後日改めて夫と話す機会を持ちました。あのときどれほど傷ついたのか、どんな言葉をかけてほしかったのかを、できるだけ落ち着いて伝えました。
夫は自分の発言の重さに気付いていなかったようで、話を聞きながら表情を曇らせていました。それ以降、以前よりも言葉を選んでくれるようになったと感じています。
まとめ
あの瞬間、正直に言えば「愛が冷めたかもしれない」とさえ思いました。けれど、その出来事をきっかけに、私たちは言葉の重みについて向き合うことになりました。産後のあのひと言は忘れられませんが、夫婦の距離を見直す転機になった出来事でもあったと、今は受け止めています。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者:上田愛子/30代女性・会社員
イラスト:きょこ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年2月)
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