ひとりじゃ何もできない夫
ホテルに避難していると、夫から電話が。出てみると「早く俺のメシ作れ!」と怒鳴ってきて、反省も謝罪の気持ちも全くない様子。ユウリさんは限界だと感じ、「しばらく帰らない」と言って電話を切りました。
夫からの「お前は要領が悪いんだから俺といるしかない」「時間がもったいないから帰ってこい」といった高圧的な内容のメッセージを無視し、翌日はレイナちゃんと水族館へ。レイナちゃんは楽しそうですが、ユウリさんは「こんなことをしていて、本当にいいのかな」「家庭崩壊へのカウントダウンが始まっているのかもしれない……」と、不安を募らせていました。
すると、夫から再び電話が。思い切って出てみると、メッセージでの態度とは一変し、
焦った声で「お願いだ! 帰ってきてくれ!」と言うのです。











土曜日の昼間に電話をかけてきた夫。今日は出勤日だったはずなのに……と疑問に思っていると、夫は言いにくそうに「……休んだ」と答えました。
靴下がしまってある場所もわからない、アイロンもかけられない。会社に行く準備すらひとりでできない夫に、ユウリさんは「情けない……」とため息をつきます。
いつも人に任せきりで、自分でしないからだとユウリさんに指摘され、呆れられ、さすがの夫も何も言えず黙り込みます。すると電話口から、「パパぁ?」とレイナちゃんの声が。夫は改めて、「レイナにも会いたいから、帰ってきてくれ」とユウリさんにお願いしました。ユウリさんがレイナちゃんにどうしたいか聞くと、「おうち帰る!」とにっこり。レイナちゃんの意思を尊重し、ユウリさんは避難を切り上げることを決意したのです。
翌朝、ホテルを出ると義父母の姿が。「まだ2日くらいしか経っていないのに、もう帰って大丈夫なの?」と心配してくれる義母に、「はい、しっかり話し合います」と、ユウリさんは覚悟を伝えたのでした。
◇ ◇ ◇
「家族の誰かがいなくなったらどうなるのか」を実感する機会は、日常の中ではなかなか訪れませんよね。今回、靴下の場所すらわからず、会社を休まざるを得なかった夫の姿は、普段からパートがある中で家事や育児を一手に担っているユウリさんの大変さ、存在のありがたさを夫が実感するよい機会になったのではないでしょうか。
家庭内の問題は、誰かが我慢し続けたり、犠牲になったりしていては解決できないもの。今回のユウリさんのように、時には思い切って一時的にでも距離を置くことも必要かもしれません。そうすることでお互い冷静になり、真剣に話し合う準備が整うこともありますよね。
無理をしすぎず、信頼できる人に頼りながら解決していけるとよいですね。
愛川なつみ