何もわかってない夫に、限界
「避難なんて家出みたいなことをしたら、夫になんて言われるか……」
「これで本当に離婚なんてことになったら……」
「娘をもっと巻き込むことになってしまうんじゃ……」
ユウリさんの頭の中には、さまざまな不安が次々と浮かんできました。そんな様子を察した義母は、このままではレイナちゃんに悪影響であること、思い詰めて泣くほどつらいのだから、我慢し続ける必要はないことを伝え、最後に「時には離れてみることも大事だと思う」と、言ってくれました。
避難を決意したユウリさんは、金曜日の夕方、保育園とパートのあとにレイナちゃんを連れてホテルへ。週明けには保育園もパートもあるので、それまでには避難を切り上げて、夫と話し合って決着をつけなきゃ……と考えていました。
一方そのころ、仕事から帰った夫は家中が真っ暗なことに違和感を覚えました。やがてユウリさんたちがいないことに気づくと、イライラしながら電話。ユウリさんが電話に出ると、開口一番に「どこにいる! 早く俺の晩メシ作れ!」と命令するのでした。














家事も育児もユウリさんに任せきりなのに、「タイパを意識しろ」「効率が悪い」「時間の無駄」と暴言を吐き続ける夫。
そんな夫にユウリさんの存在のありがたさをわかってもらうために、義母がホテルへの避難を提案してくれたはずなのに……。電話に出ると「早く俺のメシ作れ!」と怒鳴ってきて、反省も謝罪の気持ちも全くない様子。ユウリさんは限界を迎え、「しばらく帰りません!」と宣言しました。
不安そうな顔をする娘のレイナちゃんを、翌日水族館へ連れていってあげることにしたユウリさん。レイナちゃんは楽しそうですが、ユウリさんは「こんなことをしていて、本当にいいのかな」「家庭崩壊へのカウントダウンが始まっているのかもしれない……」と、不安を募らせていました。
すると、前日からずっと「お前は要領が悪いんだから俺といるしかない」「時間がもったいないから帰ってこい」と一方的にメッセージを送りつけてきていた夫が、再び電話をしてきました。
思い切って出てみると、メッセージの高圧的な態度とは一変し、焦った声で「お願いだ! 帰ってきてくれ!」と言われたのです。
命令ではなく「お願い」ということは、ようやくわかってもらえたのかもしれないと、ユウリさんは思うのでした。
◇ ◇ ◇
ユウリさんが家出したとわかったとたん、高圧的な態度を取っていた夫でしたが、やがて「お願いだ!帰ってきてくれ!」と態度を変えました。今回のように、相手に「自分がいなければどうなるのか」を身をもって体験してもらうことが、関係改善の鍵になる場合もありますよね。
家庭の中での問題を解決するためには、無理に我慢し続けるのではなく、時には勇気を持って行動することが大切なのかもしれません。しかし、決して一人でなんとかしようとする必要はなく、信頼できる人に相談しサポートしてもらうのも手です。そうして少しでも心の負担を軽くすることが、よりよい方向に進んでいくための近道なのかもしれませんね。
愛川なつみ