その女性は高価そうなブランド品を身につけていて、初対面にもかかわらず、公園の前の高級タワーマンションに住んでいることや、夫が立派な会社で役職についていることなどを得意げに話していました。
その場にいたほかのお母さんたちも少し距離を置いている様子で、あとから「関わりすぎない方がいいかも」と言われたほどでした。
家を見て、見下してきた女性
ある日、作業場の家から娘と出たところで、その女性が通りかかりました。女性は家を見て、「え、ここに住んでるの? ずいぶん古くて小さいのねぇ~!」とニタニタしながら言いました。
私は特に気にした様子もなく、「ああ、作業場のことですかね?」と答えました。すると女性は急に顔をしかめて「……なに? 笑ってるの?」と不機嫌な様子に。
すると娘が私の服の裾を引っ張り、小さな声で「ママ、この人こわい……」と言って怖がったので、私は慌てて娘を抱き寄せ、女性に軽く会釈をしてその場を離れました。
しかし、その態度が気に入らなかったのか、女性は明らかに不満そうな表情を浮かべていました。
後日、再びその女性と鉢合わせして
後日、公園の近くでまたその女性と会ってしまいました。私を見つけると、女性は険しい顔でズンズンと近づいてきて、「この前の態度、ずいぶん失礼じゃない?」と怒鳴ってきたのです。どうやら私が何も言わずにその場を離れたことを、侮辱されたと受け取っていたようでした。
「このままで済むと思ってるの? 夫にも話を聞かせるから、こっちに来てちょうだい!」と言い、近くのベンチに座っていた夫のもとへ、半ば強引に私を連れて行かれました。
「この人、私にすごく失礼な態度を取ったの。ムカつくから、あなたがちゃんと謝らせて!」と言いました。
すると、その男性は私の顔を見るなり驚いた表情を浮かべ「あ……! 妻が失礼なことを言って申し訳ありません」と、すぐに深く頭を下げたのです。
見た目だけで人を判断した結果
その男性は、私が商品デザインを請け負ったことのある会社の方でした。いくつかの人気商品にも関わっており、仕事のやり取りをしたことがあったのです。夫が謝る様子を見て、固まる女性……。
私はその男性に、これまでのことを伝えました。
娘の前で見下すような発言をされたことがつらかったこと、そしてその様子を見て娘が怖がってしまったことなど……。男性は何度も謝り、女性にも厳しく注意していました。女性は最初こそ戸惑った様子でしたが、状況を理解したのか、慌てたように「ごめんなさい」と謝りました。
今回のことで、家や持ち物、見た目だけで人を判断してはいけないと改めて感じました。本当に大切なのは、どんな暮らしをしているかではなく、相手にどう接するかということなのだと思います。あのときは突然のことで驚きましたが、感情的にならず冷静に対応してよかったと感じています。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。