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「契約書にないから」口約束を破るマンション業者。祖父が静かな反撃で取り戻した思い出の景色

私の祖父は現在98歳。今でも毎日畑仕事をこなし、10歳年下の祖母と仲良く買い物に出かける、元気いっぱいで自慢のおじいちゃんです。そんな祖父は昔話が大好きで、遊びに行くたびに若いころの武勇伝を聞かせてくれます。中でも、祖母の前では少し照れくさそうに話す「忘れられない出来事」があるのです――。

 

思い出の土地をめぐる業者との交渉

今から20年ほど前のこと。当時、祖父は開発地区に指定されたエリアに土地を所有していました。思い出の詰まった山を含む土地だったこともあり、売却には迷いがあったそうです。

 

そんな中、マンション建設会社の担当者・A田さんが何度も足を運び、熱心に交渉を重ねました。

 

「山の景観はできるだけ残します」

「完成したら上層階のお部屋も優先してご案内します」

 

そうした言葉を信じ、祖父は土地の一部を売却することにしたのです。

 

完成直前に知った「約束の食い違い」

それから約1年後。マンションの完成が近づいたころ、祖父は現地の看板を見て驚きました。そこには「完売御礼」の文字があったのです。

 

慌てて建設会社に確認したものの、当初口頭で説明されていた内容については契約書に明記されておらず、さらにA田さんもすでに退職していたため話は平行線に。

 

悔しい思いを抱えながらも、祖父はすぐに気持ちを切り替えました。

 

 

祖父の静かな反撃がスタート

マンション完成後しばらくして、住民の車や宅配便の車が建物前まで入れず、不便を感じる声が寄せられるようになりました。というのも、祖父が所有していた周辺の土地について、それまで黙認していた通行を認めないことにしたからです。

 

祖父はそこで、以前自分が言われた言葉を静かに返しました。

 

「契約書に書いていないことは、こちらも約束していないからね」

 

そのひと言に、会社側も強く出られなくなったのだとか。

 

住民の方々には申し訳ないという気持ちもあったようですが、それ以上に、約束を軽く扱われた悔しさがあったのだと、祖父は当時を振り返って話してくれました。

 

最終的に取り戻した景色

その後、販売会社側の不誠実な対応が問題となり、マンションの事業主体が別の会社へ引き継がれることになりました。

 

その引き継ぎの過程で、かつて祖父が案内されるはずだった上層階の部屋が、キャンセル住戸として一般に売り出されることになったのです。 新しい会社とのクリーンな交渉の末、祖父は迷わず購入を決めました。かつて約束されながら手に入らなかった部屋を、今度は正当な形で手に入れたのでした。

 

その部屋から見える夜景は、かつて祖母と何度も見に行った思い出の景色だったそうです。

 

「昔、あの山でプロポーズしたんだよ」

 

そう少し照れながら話す祖父の横で、祖母は笑ってうなずいていました。今でも2人並んで夜景を眺める時間が、何よりの楽しみなのだそうです。

 

--------------

口約束を軽く扱われた悔しさを抱えながらも、感情的にならず、自分の権利を守るために冷静に動いたお祖父さまの姿が印象的でした。一度は諦めかけた約束の部屋を最終的に正当な形で手に入れた流れには、思わず胸がスカッとしますね!

 

 

※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

 

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ライターベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班

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