混雑する急行で
0歳の子どもの通院で、どうしても電車を使わなければなりませんでした。普段は空いている各駅停車を選んでいましたが、その日は出発前のトラブルで急行に乗らなければ間に合わない状況でした。
車内は想像以上に混雑しており、私はできるだけ邪魔にならないよう端に寄り、子どもを抱いて小さくなっていました。周囲の視線が気になり、ただでさえ落ち着かない気持ちでいっぱいでした。
突然の怒声
緊張が伝わったのか、子どもがぐずり始めました。必死にあやしていると、60代くらいの男性が近づき、「うるさいな。子連れで来るな!」「子連れで混んでいる電車に乗るなんて、どんな神経をしているんだ」と強い口調で言いました。
胸がぎゅっと締めつけられ、言い返す余裕もありませんでした。子どもに危害が及ぶことが怖く、私はただ謝ることしかできませんでした。
間に立った女性
そのとき、80代くらいの女性が私たちの間に立ちました。
「うるさいのはあなたですよ。あなたも赤ちゃんのころは泣いて、お母さんに抱っこしてもらっていたはずでしょう。少しは広い心を持てませんか。情けない」
きっぱりと言い放ったのです。張りつめていた空気が一瞬止まったように感じました。男性は驚いた様子で何かつぶやいていましたが、気まずくなったのか次の駅で降りていきました。女性の後ろ姿を見ながら、私は何度も心の中でお礼を伝えました。
まとめ
周囲への配慮はこれからも忘れずにいたいと思っています。それでも、あの女性が迷いなく言い返してくれた瞬間、胸の奥にたまっていた不安や悔しさがふっと軽くなりました。ずっと小さくなっていた自分の背中が、少しだけ伸びたように感じたのです。今思い出しても、あのときの気持ちはどこか爽やかで、静かな強さとして心に残っています。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者:東ななみ/30代女性・会社員
イラスト:きりぷち
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年3月)
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