喜びの直後に
ある日、体調不良が続いたため病院を受診すると、妊娠していることが判明しました。思いがけない早さではありましたが、私はうれしくて、「夫もきっと喜んでくれる」と胸を弾ませていました。
そんなとき、義母から電話がかかってきました。
「ちょっと話したいことがあるの」
義母の暗い声に不安を覚えながらも、私は先に妊娠を報告しました。すると義母は少し黙ったあと、思い詰めたように言ったのです。
「……そうなのね。でも、ごめんなさい。あなたには息子と別れてほしいの」
あまりに突然で、私は言葉を失いました。理由を尋ねても、義母ははっきり答えません。納得できなかった私は実家へ向かい、母と兄に事情を打ち明けました。そして母が義母に連絡を取り、後日、あらためて話を聞くことになったのです。
義母からの思わぬ告白
数日後、義母は私たちの前で深く頭を下げました。
「本当に申し訳ありません。実は、息子には親しくしている女性がいるみたいなの」
義母によると、不倫相手は夫の職場の後輩だというのです。義母は、夫が義実家に泊まった際、深夜に後輩と親しげに電話しているのを偶然聞き、不審に思ったと明かしました。
「せっかく赤ちゃんができたのに、あなたには本当に申し訳なくて……。でも、知らないままではいけないと思ったの」と、義母は涙ながらに語ったのです。
少しずつ見えてきた違和感
私はすぐには信じきれませんでした。けれど、思い返せば、最近の夫には気になる変化がいくつかあったのです。出張だと言って外泊が増えたこと、以前は無造作に置いていたスマホを常に持ち歩くようになったことです。
そこで私は、夫の言うことをそのまま信じるのではなく、外泊や出張のたびに説明があいまいではないか、考えるようになりました。そして、夫が財布から捨てたレシートや出張後に持ち帰った荷物など、普段の生活の中で目にするものを確認していくうちに、夫と後輩の関係を疑わざるを得ない点が少しずつ重なっていったのです。
こうして、私は自分の目で真実を確かめようと決めました。
決着はこの手で
その後、私が実家に泊まる予定を伝えた日に限って、夫が帰宅時間を何度も確認してくることに気づきました。私がいないときを狙って、自宅に後輩を招き入れているのでは――。そう思った私はある日、夫に「今日は実家に泊まる」と告げて家を出ました。そして時間を置いて戻ると、夫は予想通り、後輩を部屋に招き入れていたのです。
「で、出かけたんじゃなかったのか?」とうろたえる夫の横で、後輩は「えっ、奥さん? でも、もう別れるって聞いてますけど」と言いました。私は、義母が先日「もう我慢しなくていいのよ。きちんと話をつけましょう」と背中を押してくれたのを思い出し、気持ちを落ち着けてこう告げました。
「私、妊娠しているの。でも、このまま一緒にはいられない。離婚しましょう」
妊娠を知った夫はみるみる顔色を変えました。何か言い繕おうとしていましたが、もう私の気持ちは変わりません。その後、家族にも支えてもらいながら夫との話し合いを進め、私は離婚することになりました。
離婚後、私は実家に戻り、無事に娘を出産しました。育児で慌ただしくするなか、家族に支えられながら少しずつ前を向いて暮らしています。元義母も私たちを気にかけてくれていて、真実を伝えてくれたことに感謝しています。今は、娘の寝顔を見ながら、この子を大切に育てていこうと、あらためて強く思っています。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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