彼の誕生日当日、突然の別れ
私はシステムエンジニアをしています。「家は寝に帰る場所」というほど忙しい毎日を支えてくれていたのが、交際半年の彼氏・A男の存在でした。
なかなか会えないながらも、毎日連絡を取り合い、関係は順調そのもの。そんな中、彼の誕生日を祝うために、彼のリクエストだった話題の人気店「フレンチB」を予約しました。
しかし誕生日当日、待ち合わせ場所に現れた彼は、開口一番こう言ったのです。
「好きな子ができたから別れてほしい、お前とはもう無理」と。
一瞬、何を言われているのか理解できませんでしたが、「別れたい」という言葉だけが頭の中をぐるぐると回りました。
さらに彼は、「今日の予約、俺に使わせてくれない?」と続けます。その一言で、何かがすっと冷めた気がしました。
「残念だけど、予約者に送られてきた二次元バーコードがないと、レストランには入店できないから」私がそう告げると、彼は舌打ちをして、そのまま去っていきました。
ひとりで入った人気店で、予想外の展開へ
しばらくその場に立ち尽くしたあと、私はひとりでお店へ向かいました。キャンセルすることも考えましたが、ここで引き返したら、今日の出来事をすべて否定することになる気がしたのです。
席に案内されると、周囲はカップルや家族連ればかり。その光景に、少し居心地の悪さを感じました。
そんなとき、予約なしで来店し、入店を断られている親子の姿が目に入りました。店員さんに事情を伝え、了承を得たうえで、私はその席をその親子に譲ることに。
その親子はとても喜んでくれて、「いつか必ずお礼をさせてください」と連絡先を交換しました。
それから1カ月後、約束どおり、その親子から食事に招待されました。
娘のC子ちゃんは高校2年生。3年前に父親を亡くし、「フレンチB」は家族の思い出の場所だったそうです。あの日は父親の命日で、久しぶりに訪れたところだったようでした。
あのとき席を譲ったことで、2人にとって大切な時間が過ごせたと知り、私はようやく、あの日の出来事に意味を見出せた気がしました。
あの日の決断が、新しい未来へと…♡
その後もC子ちゃんとのやり取りは続いていましたが、受験勉強で忙しかったようで、しばらく会うことはできませんでした。
そして約1年後。受験を終えたC子ちゃんから「久しぶりに一緒に食事に行きませんか」と連絡をもらい、再び会うことに。その場には、アメリカ留学から帰国したC子ちゃんの兄・D男さんも同席していました。
D男さんは、落ち着いた雰囲気で、思わず目を引く整った顔立ちの方。最初は少し緊張しましたが、気さくに話しかけてくれて、楽しい時間が流れました。
食事を終えてその日は解散しましたが、翌日、D男さんから電話がかかってきました。
「実は、妹からずっとあなたの話を聞いていて。会ってみたいと思っていたんです」
思いがけない言葉に戸惑う私に、彼は続けます。
「よければ、今度二人で会えませんか」
突然の誘いに驚きましたが、同時に、素直にうれしい気持ちが込み上げてきました。
まだ一度しか会っていないのに、不思議と彼のことが気になっていたからです。
その後、何度か二人で会うようになり、私たちは少しずつ距離を縮めていきました。
こうして、私の新しい恋が始まったのです。
最悪な誕生日の別れから始まったあの日、もし私が店に寄らずに帰っていたら、この幸せな出会いは訪れなかったと思います。あの日の自分の決断を信じて、今は新しい恋を大切に育んでいきたいです。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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