歓迎されない僕
昔から要領がよく、両親から甘やかされて育った弟と、派手好きで周囲の目を気にする元妻はある意味で似たもの同士だったのかもしれません。弟はその後、彼女と再婚し、彼女の父が経営する地元の会社に転職しました。
そんな弟夫婦に子どもが生まれました。僕はもちろん関わりたくないと思っていましたが、世間体ばかりを気にする両親から「親戚の目もあるから、波風を立てないでくれ」と泣きつかれて……しぶしぶ出産祝いに訪れることに。
家には、弟夫婦のほかにも、元妻の高校時代からの友人女性・Aの姿もありました。Aが子どもを見て「かわいい、天使みたい!」と笑っていました。そんな中、元妻は「Aも早く結婚すればいいのにねぇ」とAを見下すようなトゲのある言葉を投げ、空気がわずかに凍りました。
僕が「これ、お祝いだよ」と選んだベビー服を差し出しても、弟は「何これ?」と冷たくあしらい、元妻は「現金がよかったんだけど」と言い放つ始末でした。
発覚したトラブル
そんな2人の態度に、内心「身勝手さはやっぱり変わっていない」と思いつつ、弟に「少し話せないか?」と切り出しました。実は、僕のもとに共通の友人から「彼女(元妻)がSNSで見栄を張るために高額な買い物を繰り返し、複数の友人からお金を借りてトラブルになっている」という不穏な噂が入っていたのです。放っておこうとも思いましたが、両親や子どもにも迷惑がかかるかもしれないと考え、弟に伝えておくことにしました。
しかし、弟は「兄貴と話すことなんてない。俺に嫉妬してるのか」と拒絶。せっかく歩み寄ろうとした僕ですが、弟の態度を見て無駄だと悟り、早々に帰宅することにしました。
その場でAが、「せっかく祝ってくれているのに、その態度はないと思う!」と僕をかばってくれました。Aも一緒に帰ることになり、僕は「先ほどはありがとうございます」と伝えました。すると彼女は「つい出しゃばってしまって…」と照れくさそうにしていて……そのやさしさに、僕は少し救われた気がしました。
それからしばらくして、元妻の問題が一気に表面化しました。元妻の金銭トラブルが深刻化し、自宅にクレジットカード会社から何通も督促状が届くようになったのです。不審に思った弟が問い詰めたことで、事態が明るみに出たそうです。
弟と元妻の結末
弟が調べるうちに、元妻の過度な浪費癖と、友人たちへの借金が次々と発覚。しかし、元妻は「育児のストレスで、少し気晴らしをしただけ」と開き直り、理由をまともに説明しようとはしなかったとのことでした。
弟は、「こんなことになるなんて!」と激怒していましたが、これまで元妻の派手な生活ぶりや身勝手なふるまいを見て見ぬふりしてきたのだから仕方がないと思います。僕の忠告も聞こうとはしませんでした。結局2人は、けんかばかりになり別居。現在、離婚に向けて話を進めているそうです。
一方で、僕の日常にも変化がありました。僕は、あの日僕のことをかばってくれたAに改めてお礼をしようと食事に誘いました。騒動の最中も、Aは「お兄さんまでトラブルに巻き込まれていませんか」と僕を気にかけ、連絡をくれていました。
「今日はお礼を言いたくて。弟夫婦のことで大変なときに、いろいろ心配してくれてありがとう」と伝えると、彼女は少し照れたように笑い、「私の方こそ、あんな態度をとられても親族として真摯に向き合おうとしていた姿に感銘を受けました」と言ってくれて……。僕とAはその後も食事を重ね、お付き合いをすることになりました。
今回の件で、僕は弟と元妻の不誠実な態度にも冷静に対応し、その姿をきちんと見てくれている人はいるということがわかりました。過去の関係にとらわれずに、自分のことを大切にしてくれる人たちに目を向けることで前に進めると学べた経験でした。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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