今日は、育児がつらくて、育児放棄してしまいたくなったときに考えたいことについてお話しします。
慣れない育児の中、
・産後うつのせいなのか不安でたまらない
・自分の時間を子どもに奪われている気がしてしまう
・子どもがちっとも寝てくれず泣いてばかりでイライラする
・毎日の育児がうまくいかず気が滅入る
・鬱々として虐待してしまいそうな自分がいる
など、このような状況が続き、子どもをかわいいと思えず、さらには、子どもを愛せない自分に嫌気がさして自己嫌悪になってしまうママは多いものです。
でも、自分を責める前にちょっと考えてほしいことがあります。
子どもを愛することができる人ばかりではない
ちょっと前に友人が「うなぎっておいしい?」と聞いてきたことがあります。わたし自身はうなぎが大好きですので「おいしいと思うよ」と答えました。「おいしくて有名だというお店に食べに行ったが、それでもおいしいと思えなかった」と友人はどうにも納得がいかないようでした。
友人は、“うなぎはおいしいと思うべきで、おいしいと思えない状況はおかしいのではないか”と思っている様子です。この話を聞くと、うなぎをおいしいと思わない人がいてもなんら不思議ではないと思う方がほとんどではないでしょうか。でも、これが「自分の子どもを愛せない」となるとちょっと状況が変わる感じがしてしまいますよね。
まるで、人としての失格の烙印を押されてしまうように感じてしまう方もいるかもしれません。でも、産んですぐに子どもを愛せないことは、悪いことでも間違っていることでもありません。それはあなたのひとつの考え方であり、感性であり、人からあなた自身を否定されるものではないのです。
ましてや、出産後でホルモンバランスが崩れ、自分の体に変調がある中、大変な育児をしているのです。疲れがたまっていて、他のものに力や愛をそそげなくてもなんら不思議ではありません。まず、「子どもを愛せない」ということで自分自身を責めるのはやめましょう。そのように責めてしまうことも、自分を疲れさせてしまう一因になってしまいます。
“育児がうまくいっていない”という状況はない
子どもを愛せないと思ってしまっているとき、心身ともに疲れきってしまっていることが多くあります。前述したように、ホルモンバランスの崩れや日々の育児で疲れやすい状況にあるママであればなおさらです。真面目で一生懸命なママほどストレスがたまりがち。そして自分を責めてしまいがちです。「一生懸命やっているのになんで!?」「どうしてわたしはうまくいかないの!」と思ったときは、ちょっと立ち止まって、思い出してほしいことがあります。
“育児に正解はない“ということです。育児がうまくいっていないという状況はこの世の中には存在しないのです。世界に一人だけの赤ちゃんがいて、世界に一人だけのママ。その組み合わせの子育ては世界でたった一つです。
正解はこれから赤ちゃんとママで作っていくものです。
こうしなければならない、ああしなければならない、という考え方から自分を解放してあげてください。
ちょっとだけ自分の時間をつくろう
とはいえ、まだ自力で生きていけない赤ちゃんを放っておくわけにはいきません。イライラして虐待や育児放棄をしてしまいたくなったら、各地域にある子育て支援センターや祖父母などの頼れる人にお願いして、一人の時間をつくってリフレッシュしてみましょう。
育児放棄をしたくなるくらいがんばっているママほど、子育て支援センターなどに頼るのに罪悪感を持ってしまいがちですが、つらいときこそ、餅は餅屋です。リフレッシュして心身の疲れがちょっと取れたら、赤ちゃんに優しく接する余裕も出てくるはずです。
24時間拘束され、大きくなればさらに異なった難問にぶつかる、それが育児です。どんなに偉大に見えるママも、それぞれが手探り状態でおこなっているのです。自分を責めずに休憩をうまくとりながら、肩の力を脱いて赤ちゃんに向き合ってください。