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「除菌するね!」私と息子のために公園の遊具を磨くママ友「気遣い重すぎ…やめて」過剰接待の理由とは

息子が小学校に入ってすぐに仲良くなったママ友とのエピソードです。「ていねいで、すてきな人」だと思っていたママ友の正体は、過剰すぎる気遣いで相手を疲れさせる人でした。子ども連れのピクニックでも、あれやこれや確認したり配慮しすぎたりで、楽しさも半減。ついに私は本音を爆発させてしまいます。気まずくなった私たちに訪れた、意外な結末とは……。

 

ママ友の過剰な気遣いがしんどい!

息子が小学校に入学してすぐのとき、同じクラスのAくんのママと仲良くなりました。いつも笑顔で言葉遣いもていねいで、最初は「なんて、すてきな人なんだろう」と思っていましたが、付き合いが深まるにつれ、彼女の異常なまでの「気遣い」に翻弄されるようになったのです。

 

お菓子を1つお裾分けすれば「白砂糖とか添加物、気にするかもと思って」と遠方から取り寄せた高級なオーガニックのお菓子を山ほど持ってお返しに来ます。一緒にイタリアンのカフェにランチに行けば「本当はあっちの和食の店がよかったって思ってない? もしかして私がピザって言ったから合わせたんじゃない?」「本当の本当はどう思ってる? 楽しい?」と、裏の裏を読みすぎる確認作業が1時間以上続くのです。もちろんそんなことは全く思っておらず、笑顔で楽しんでいても彼女の「相手の顔色をうかがう」姿勢は崩れません。「そんなに気を使わないで」と伝えても、彼女は涼しい顔で「これが私のマナーだから。中途半端なお付き合いするのは失礼でしょう?」と、自分の流儀を曲げず、こちらは常に接待を受けているような緊張感。そのせいか、会うたびにどっと疲れ果てるようになっていました。

 

そんなある日、Aくんママ親子に誘われ、ピクニックに行くことに。前日に私が「おにぎりくらいは持っていくね」と言うと、彼女は「誘ったのは私だから、全部私が用意するわ。あなたは手ぶらで来て」と言いました。申し訳なさも感じつつ、お言葉に甘え、当日手ぶらで公園に行くと、彼女は巨大な保冷バッグをいくつも抱えて現れ、「日焼けしたら嫌でしょ?」と、遊具から一番遠いジメジメした日陰のベンチを陣取り、「除菌が必要よね」と、遊具のアルコール消毒までし始めたのです。そして極めつけは昼食。彼女が持参したのは、栄養素が完璧に計算されたという薬膳おにぎりや青汁ドリンクなどの「特別食」でした。

 

思わず「普通のおにぎりが食べたい」とこぼすAくん。しかし彼女は「文句言わないの。今日は○○くん(息子)たちをお招きしているのよ? 私たちが知らないだけで、もしかしたら本当は体の調子が悪いのに私たちに無理に合わせてきてくれたのかもしれないでしょ? ゲストの健康まで考えておもてなしをするのが『礼儀』なの」と、一切悪びれる様子がありません。

 

つまり彼女は、私が栄養に無頓着だと思っているわけではなく、ただ、「自分が最高と信じるものを完璧な形で提供すること」こそが、彼女なりの礼儀でありマナーだったのです。そしてそれは、ゲストがいるときほど加速してしまうようでした。「ツナマヨがいいのに」とごねるAくんをなだめるAくんママを見ていると、私たちへの敬意と言いつつ、なんだか「私たちがいるから我慢しないといけない」と言われている気がして、さすがに私も我慢の限界が来ました。

 

「そこまでされると疲れる! ただの自己満足だよ! これじゃ一緒にいても息が詰まる!」と言い放ってしまった私。しかし、Aくんママは一瞬呆然としたあと、「心外だわ。私はあなたたちを想って、自分の時間を犠牲にしてまで尽くしているのに……。本当の誠意というものが理解できないのね」と、つぶやきます。その後も会話は弾まず、ピクニックは気まずいムードのままお開きになってしまいました。

 

「言い過ぎたかな……」と後悔していた数日後。私と息子がそろって高熱を出して寝込んでしまいました。食事の用意もできず、親子でぐったりしていたそのとき、インターホンが鳴ったのです。ドアを開けると、そこには鍋いっぱいのお粥やタッパーに入った手作りのゼリーを抱えたAくんママの姿が! 家は歩いて10分の距離ですが、急いで来たのか、荷物が多すぎたのか、Aくんママは汗だく。「やっぱり体調崩してるのね……。あの日の帰り際、あなたたち顔色悪かったし、さっきSNSに『今日はおうちでゆっくりしよう』ってあげてたでしょ? ほら、あれこれ作ってきたから、少しでも食べてゆっくり休んで」と早口で言うと、食料を手渡し、すぐに立ち去っていったのです。体調を崩したことなどはSNSにもひと言も言っていないのに、Aくんママの察知能力に驚きました。そして同時に、これまでのAくんママの過剰な確認と気づかいを思い出し、本当に他意はなく、すべて彼女なりに精一杯、「相手が何を求めているか」を考えてくれていた結果なのだと気づかされたのです。

 

その後、Aさんの差し入れのおかげで私たちは回復。後日、回復した私が「あのときは助かったよ、ありがとう。でも、やっぱり重すぎるよ」と皮肉交じりにお礼を伝えると、私の言葉に、彼女は一瞬肩を震わせましたが、せきを切ったように過去を話し始めました。Aくんママは、かつて悪気なく思ったことを口にしてしたことをきっかけに、ママ友グループから「無神経」だと拒絶されたことがあったのだそう。その直後に入学式で新しく出会った私に対して、「完璧な友人」でいたいと必死だったのだと話しました。

 

「完璧じゃなくていいし、察してくれなくてもいい。これからは嫌なことは嫌だとはっきり言わせてもらうから、直してくれるとうれしいな。私はその人たちみたいに拒絶はしないから。その代わり、あなたも自分のやり方を押し付けすぎないでほしい」と私が話すと、彼女は少し照れくさそうに「うん、ごめんね……。でも、これからも私はあなたがどれだけ嫌がっても、私の基準で最上級の配慮をしちゃうと思う。そのくらいあなたのことが、大切なの」と笑いました。やっぱり重いな……と思いましたが、純粋に好感を持ってくれていることは素直にうれしく思いました。それ以降も、彼女の気づかいは相変わらず押し付けがましいと感じるときもありますが、一度本音を伝えたことで都度「それは迷惑」と伝えられるようになり、以前よりは負担を感じず付き合えています。

 

相手の善意が「重荷」に変わるときは、我慢せずにその都度本音をぶつけることが、無理なく付き合う方法のひとつなのかもしれないと学んだ今回。相手のやり方を100%受け入れようとすると疲弊してしまうので、今後も意思表示をしっかりして、うまく付き合っていこうと思います。

 

相手との価値観が違っていても、付き合い方を工夫すれば無理なく関係を続けられることもあるのだと学んだ出来事でした。

 

 

著者:佐野千佳/30代・パート。9歳の息子と4歳の娘を育てながら、週5回パートに出るワーママ。自分のしたいことも楽しむアクティブ系女子。真面目でやさしく研究熱心な息子と、ポジティブで明るくひょうきんな娘に癒やされる日々を送っている。

 

作画:ryo

 

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年1月)

 

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