夫や義父は普通に食べているのに、私だけが「辛すぎる」「刺激が強すぎる」「にがい」などと感じるのです。最初は私の気のせい? 義母は料理があまり上手ではないのかもしれないと思い、言い出せず我慢して食べていました、違和感は少しずつ積み重なっていきました。
義母の料理に違和感が……
最初に強くおかしいと思ったのは、お寿司をごちそうになった日のことでした。
口に入れた瞬間、わさびが強すぎて思わずむせてしまったのです。涙が出るほどの刺激に驚いていると、義母は「あら~わさびが多かったかしら」と笑っていました。
その後もしょっぱすぎて食べられない煮物、濃すぎる鍋料理など、似たようなことが続きました。でも確信が持てず、誰にも言えないままでした。
決定的だったカレーの日
ある日、義実家で夕食にカレーが出されました。ひと口食べた瞬間、辛すぎてむせてしまったのです。刺激が強く、舌がしびれるような辛さでした。夫も義父も普通に食べ進めていて、私の分だけ味が違うと確信したのです。
私は夫に声をかけました。
「ちょっと辛すぎて食べられないから、少し食べてみてくれる?」
夫が「同じだろ? そんなに辛くないと思うけど……」と言いながら私のお皿と交換しようとすると、義母が慌てたように「別にそのままでいいじゃない!」「交換しなくても大丈夫よ」と言ったのです。
あまりにも不自然な反応でした。
夫は不思議そうな顔をしながらも、私の皿をひと口食べました。
「わっ!! なにこれ! 辛すぎるだろ」
義父も驚き、私の皿のカレーを味見するとすぐに顔をしかめ、義母に向かって「おい、何か入れたのか?」と尋ねました。
義母は最初ごまかしていましたが、やがて観念したように小さい声で「少しだけ、香辛料を足したの」と答えました。
以前のわさびも、やはり私だけだった
私はそこで、以前お寿司を食べたときも、私の分だけわさびが多かったことを話しました。そのほかにも、毎回食べられないような味付けの食事を我慢して食べていたことを告白しました。
「え……今までずっと? ウソだろ……」
夫も義父もショックを受けていました。夫は声を荒らげることこそしませんでしたが、低い声で「どうしてそんなことをしたんだ」と言いました。
義母は「息子を取られたような気がして……つい、意地悪したくなったの」と本音をこぼしました。
夫と義父は「毎回食事で意地悪をしていたなんて、どんな理由があっても許されることではない」と義母を厳しくたしなめました。義母はその場で謝ってくれましたが、私はすぐにこれまで通り接する気持ちにはなれませんでした。
結婚後、わざわざ時間を作って夫と月に数回会いに行き食事をしていたのに、そこに毎回悪意があったのかと思うと、胸が苦しくなりました。
義母の後悔。夫婦で話し合った結果
その後、夫と話し合い、義母とはしばらく距離を置くことに。月に数回の訪問もやめることになりました。夫は「今まで気付かなくてごめん。うちの家の付き合いに無理に合わせなくていい。まずは自分たちの生活を大事にしよう」と言ってくれました。義母からは何度か連絡がありましたが、夫が間に入り、直接の連絡も控えてもらいました。
義実家と距離を置いて数カ月後、妊娠が判明し、無事に女の子を出産しました。
ですが、信頼関係が戻っていない中で子どもを会わせる決心はつかず、現在も義母にはまだ会わせていません。
義母は「まさか孫にも会わせてもらえないとは思わなかった」と肩を落とし、深く後悔しているようです。
私に対して悪意のある人と信頼関係を築くのは、難しいと思っています。義母を許すことも、以前のような関係に戻ることも、今はまだ簡単ではありません。それでもあのとき夫と義父が私の言葉を信じ、味方になってくれたことには心から救われました。一人で抱え込まずに済んだからこそ、今こうして穏やかな毎日を過ごせているのだと思います。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。