「気軽に専門家に質問ができて、さらに返信も早い」とママから日々感謝の声が寄せられているベビーカレンダーの人気コンテンツ【助産師に相談】の掲示板。今回は切迫流産に関するご質問です。
Q.切迫流産で1カ月の自宅安静と診断されてしまいました
妊娠18週の妊婦です。以前からおなかの張りと、我慢できる程度の痛みを感じていて、頓服でリトドリンをもらい、張りを感じる日は服薬して過ごしていました。次の健診までに薬がなくなってしまうので、病院に行ったところ、切迫流産で1カ月の自宅安静と診断されてしまいました。出血もなく、子宮頸管の長さも44mmあったので、これで自宅安静になってしまうのか…と驚きと混乱です。張りは、朝と夜にカチカチになりますが、横になれば治ります。何度もカチカチになるときは薬を飲んで、横になっています。仕事が終わる夕方には痛みはありませんが、おなかがパンパンといった感じです。やはりこれは、1カ月自宅安静が妥当なのでしょうか。
高塚あきこ助産師からの回答
切迫流産になる方は、体質などの影響も大きいですので、一概に子宮頸管長の長さが保たれていることや出血の有無だけで判断できないこともあります。それまでのご妊娠経過や日常生活動作の強度、おなかの張りなどを総合的に踏まえて判断されることが多いです。質問者さんの詳細な経過や状況はわかりませんが、突然診断されてびっくりなさいましたね。ですが、おなかの張りや痛みの自覚もおありのようですし、医師が安静が必要と判断したということでしたら、やはりしばらくは安静が必要な状況なのだと思いますよ。しばらくは不自由になってしまいますが、症状が落ち着いてくれば、また普段通りの生活もできるようになるかと思いますので、しばらくは安静でご様子をみてくださいね。
※参考:ベビーカレンダー「助産師に相談」コーナー
※診断や具体的な治療については医師の指示にしたがってください
切迫流産の症状
切迫流産の症状は、
・少量の性器出血と軽い下腹部痛
・下腹部が張ったような感じ
・腰痛
などです。
診察の際には、子宮口は開いていないものの、子宮頸管長の短縮が認められます。流産に進行してしまうと、出血量が増えたり、下腹部痛が持続したりすることもありますし、逆に今まであった出血や下腹部痛が消失したりすることもあるので、気になる症状がある場合は、かかりつけの医師に相談しましょう。
切迫流産と診断されたときの対応
切迫流産と診断された場合でも、妊娠の継続が可能な場合があります。
切迫流産の一番の薬は安静にすることです。安静といっても動き回らなければ大丈夫という訳ではありません。なるべく何もしないでベッドに横になっていることを安静といいます。赤ちゃんを守るためです、ゆったりした気持ちで横になっていましょう。自宅安静を指示されることが多いですが、妊娠週数や状況によっては入院が必要になることもあります。
妊娠初期の場合は、薬剤を使わず安静のみで経過を見ていくことが多いです。医師の判断で、感染がみられる場合は抗菌剤、出血がある場合は止血剤、おなかの張りがみられる場合は、子宮収縮抑制剤の投与がおこなわれます。
頸管無力症や子宮頸がんの手術(円錐切除術)後などは、子宮頸管縫縮術をおこなう必要があります。子宮頸管縫縮術には、シロッカー手術とマクドナルド術があります。これらは、子宮頸管を特殊な細いテープ状の糸で縛る手術です。出産が近くなると、この糸を外す処置が必要になります。
※参考:基礎知識「【医師監修】切迫流産の原因と症状は? 診断された後の対応や予防方法について」【監修:医師 天神尚子 先生 産婦人科 | 三鷹レディースクリニック院長】
ベビーカレンダーは、妊娠や育児のお悩みを抱えたママさんの強い味方でありたいと思っています。自分だけではどうしても解決できなかったとき、不安で仕方がないときは本物の助産師や管理栄養士がリアルタイムでお悩みや質問にお答えする『助産師に相談』『管理栄養士に相談』の掲示板をぜひご活用ください!