【医師監修】切迫流産の原因と症状は? 診断された後の対応や予防方法について

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切迫流産とは流産になる可能性が高いときに診断されます。切迫流産と診断されてしまったら不安になってしまいますが、妊娠の継続が可能な場合もありますので、妊娠生活の過ごし方に注意し、毎日をゆったり過ごしてください。今回は切迫流産の原因や症状、診断されたときの対応や切迫流産の予防法について解説します。

 

 

切迫流産とは

切迫流産は流産しかかっている状態です。妊娠21週6日(22週未満)までの間に、赤ちゃんがおなかの中にいられず、流れ出てしまう状態の手前のことが切迫流産です。

 

 

切迫流産の原因

自然流産は妊娠の約15%に起こります。妊娠12週未満の早期流産は流産全体の約80%を占めると言われ、おなかの赤ちゃんの染色異常などが原因で起こることが多いです。妊娠12週以降は後期流産と呼ばれ、頸管無力症や絨毛膜羊膜炎など、母体の異常によって起こることが多いです。後期流産の原因となる母体異常は下記のようなものとなります。

 

・子宮の異常

子宮筋腫などの婦人科疾患や双角子宮などの子宮奇形により、胎児の成長を妨げてしまいます。

 

・絨毛膜羊膜炎(じゅうもうまくようまくえん)

細菌感染によって、胎児を包んでいる膜に炎症を生じるもの。炎症が進むと、流産に至ってしまいます。この絨毛膜羊膜炎は流産だけでなく、早産の原因の1つにもなっています。

 

・子宮頸管の異常

子宮頸管無力症や子宮頸がんで円錐切除術を受けた場合、妊娠週数が進むにつれて子宮口が開いてきてしまいます。

 

・母体疾患

高リン脂質抗体症候群や甲状腺機能の異常、糖尿病など、母親にもともと病気がある場合、妊娠が維持できなかったり、胎児が発育できなかったりします。

 

 

また、流産は母親の加齢とともに頻度は高くなり、特に40歳以上では流産率は25%にも達するといわれ、高齢妊娠による胎児の染色体異常の増加とも関連していると言えます。

 

 

切迫流産の症状

切迫流産の症状は、

 

・少量の性器出血と軽い下腹部痛

・下腹部が張ったような感じ

・腰痛

 

などです。

 

診察の際には、子宮口は開いていないものの、子宮頸管長の短縮が認められます。流産に進行してしまうと、出血量が増えたり、下腹部痛が持続したりすることもありますし、逆に今まであった出血や下腹部痛が消失したりすることもあるので、気になる症状がある場合は、かかりつけの医師に相談しましょう。

 

 

切迫流産と診断されたときの対応

切迫流産と診断された場合でも、妊娠の継続が可能な場合があります。

 

切迫流産の一番の薬は安静にすることです。安静といっても動き回らなければ大丈夫という訳ではありません。なるべく何もしないでベッドに横になっていることを安静といいます。赤ちゃんを守るためです、ゆったりした気持ちで横になっていましょう。自宅安静を指示されることが多いですが、妊娠週数や状況によっては入院が必要になることもあります。

 

妊娠初期の場合は、薬剤を使わず安静のみで経過を見ていくことが多いです。医師の判断で、感染がみられる場合は抗菌剤、出血がある場合は止血剤、おなかの張りがみられる場合は、子宮収縮抑制剤の投与がおこなわれます。

 

頸管無力症や子宮頸がんの手術(円錐切除術)後などは、子宮頸管縫縮術をおこなう必要があります。子宮頸管縫縮術には、シロッカー手術とマクドナルド術があります。これらは、子宮頸管を特殊な細いテープ状の糸で縛る手術です。出産が近くなると、この糸を外す処置が必要になります。

 

 

切迫流産の予防法

切迫流産はさまざまな原因で起こるので、確実に予防するということは難しいですが、普段からの生活習慣に気を配ることはとても大切です。なるべくストレスを感じない生活を心がけ、重いものを持ったり、立ちっぱなしになるようなことは避けましょう。また、体を冷やさないような服装や食事にも注意していきましょう。喫煙や飲酒の習慣がある方は控え、カフェインの入った飲み物を取らないようにしましょう。

 

 

まとめ

正常な妊娠経過でも、妊娠初期に少量の出血や軽い下腹痛を感じることがありますが、やはり心配になってしまいます。妊娠中に出血や下腹部痛がおこったら、パニックになるかもしれませんが、落ち着いて症状を観察しましょう。

 

 

 

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◆切迫流産の体験談

1人目は順調な妊娠生活で妊娠39週で出産。 2人目もそうなるだろうとあたり前に考えて仕事も普通にしていましたが、妊娠16週過ぎたあたりから何をしていても生理痛のような筋肉痛のような不快な下腹部痛を感じるように。子宮が大きくなるのに靭帯が痛むこともあるとネットで見て、出血もないしそれかなぁと思い、普通に過ごしていました。妊娠18週の健診時、それとなく痛むことを先生に伝えると即内診、NST。結果、頚管長が3.4cm(普通は4cmはある)と、この週数にしたら異常な回数の張りがわかり、切迫流産で自宅安静とウテメリン6錠服用の指示。その日から仕事も休み、上の子もいるので実家のお世話になっていましたが、段々頚管長が短縮、張りもウテメリンを8錠飲んでも抑まらず、妊娠31~36週過ぎまで切迫早産で24時間点滴の入院になりました。退院後は妊娠37週までウテメリンを飲み自宅安静の指示で、妊娠37週2日に出産しました。

 

今3人目を妊娠中ですが、妊娠判明からまた不快な下腹部痛があり、早く行っても小さ過ぎてわからないだろうからと先送りしていた産婦人科受診を早めて病院へ。診察の結果、胎嚢確認はできたものの、子宮内出血があり絨毛膜下血腫で切迫流産と診断。出血が多くなると胎嚢ごと押し流して流産してしまうと言われ、またもや仕事禁止になり、ズファラジンを処方され自宅安静指示。妊娠20週ごろから頚管長も短縮し始めたけれど血腫もなくなり、先生から許可されたので一旦仕事復帰したものの、すぐに頚管長が2~2.5cm台まで短縮。張りも頻繁になり、妊娠26週からまた自宅安静、妊娠29週には頚管長1.8cmと3~5分間隔の張りが始まったため、切迫早産で点滴入院。現在、妊娠31週を過ぎましたが、張りもなかなか落ち着かず頚管長も1.7~2cmの間をウロウロ。退院までまだかかりそうです……。

 

頚管無力症や感染症が原因ではないので、心当たりは仕事かな、と思います。野外の肉体労働でずっと立ちっぱなし、動きっぱなし、重い物を持つ運ぶ……、妊娠中の体には思いの外負担だったようです。職場が夫の実家で、義母は産む直前まで働いていたと言われたので、自分でも否応なく無理してしまった、おなかの子を危険に晒してしまったと反省。とにかく、入院生活は本人も周りもいろいろ大変ですので、現在自宅安静の方は無理せず遠慮なく赤ちゃんを守るためにもゆっくり横になって過ごされてくださいね。

cowboyママ さん

1人目は妊娠6週から出血が続き、切迫流早産で妊娠37週まで薬を飲んで実家で絶対安静寝たきり生活でした。つわりもひどくて妊娠後期になっても点滴をして貰っていました。初めての妊娠で、周りに切迫体験した人もおらず、つわりも母はひどかったようですが妊娠中期は治まっていたそうで産むまで吐いていた私は心が何度も折れました……。絶対安静なのに姉が1~6歳の子どもを4人連れて実家に何度も遊びに来て、出血の電話をしたら看護師さんから「子どもの暴れている声がするけど自分の子どもじゃないなら今すぐ帰ってもらって!」と怒られ……。姉に言いましたが、「夜ごはんを食べてお風呂入れてもらったら帰るわ」と……。おかげで姉と喧嘩になり、今でもわかり合えず表面上の付き合いです。初期から切迫安静だったのに結局出産予定日4日過ぎて生まれました。

 

2人目は初期に少し出血はあったものの、重度妊娠悪阻以外はいたって順調で迎えた妊娠後期、妊娠9カ月に入り、里帰り先の病院へ行くと赤ちゃんの頭に触れるくらいまで下がっていて、エコーも撮れないくらい。子宮口も指1本開いてる! 安静に! と言われたのですが、上の子が大丈夫だったしと安易に考えてしまい、今まで通り子どものごはんやお風呂をしていたら、妊娠34週の健診で「今日、明日にも産まれてしまうよ!」と泣く泣く子どもを夫に連れて帰ってもらい、ようやく寝たきり生活開始……。結局妊娠36週0日で早産となってしまいました。

 

3人目は今、妊娠31週ですが、妊娠28週では順調だったのに妊娠30週には子宮口1cmで安静、妊娠31週で子宮口1.5cmで絶対安静……。今回は見た目にもおなかが下がっているし座るとおなかが張って、自分でも進んでいるとわかるくらいで毎日ビクビク過ごしています。

 

次の健診まで持つことを目標に……。保育器・NICU入院は避けたいけど、入院も避けたいなぁ……。ワガママな私です。休みの日は夫が子どもを見に来てくれて、夫が休めない日は母が仕事休んでくれたり子どもをお風呂に入れてくれたり……。まだ続くつわりと安静で私も闘っているとは言え、毎回妊娠中は周りに迷惑をかけてしまって気が滅入ります。

きゃね さん

妊娠10週に入り、経過順調と言われていました。保険センターで母子健康手帳をもらった翌日、朝から子宮に少しちくちくする痛みを感じつつも朝方寒かったから冷えたのかなと思っていました。出勤前、子どもたちを保育園に送って車から降りた瞬間、ショーツにサーッと何か流れ落ちる違和感が。まさか……と思い、出勤前でしたがトイレに駆け込むと、薄いピンク色の水っぽい出血がありそのまま急いで病院へ行きました。

 

着くころには鮮血が大量に出ていました。診察中もかなり鮮血が出ていて、赤ちゃんは元気だけど水っぽい感じの血が出ているしと破水も疑われ、即入院となりました。すぐに抗生剤と子宮収縮抑制剤の点滴が始まりました。まだ小さな子宮は手で触れてわかるくらいに石みたいにカチコチになっていて、助産師さんからも万が一ということもあるからと言われ、頭が真っ白になったのを思い出します。

 

3、4日で出血はおさまり、5日目には退院することができました。この時点で妊娠3カ月の終わり。ここからが出産までの長い長い絶対安静生活の始まりとなったのです。退院してからは薬を1日3回欠かさず飲んでいましたが、1週間後再度大量出血、そして2回目の入院。3回目の妊娠生活でしたがここまでひどい切迫流産は始めてでした。漠然と襲いかかる先の見えない不安と実家に預けっぱなしの子どもたちのことや生まれてくる赤ちゃんのことを考えると、心配のあまり涙が止まりませんでした。


10日程入院し退院。まだ妊娠4カ月という時期なのにとにかくおなかが張るので、食事、トイレ、シャワーは体に負担かけないよう2日に1回、さっと、それ以外は布団の中で毎日横になり過ごしました。子どもたちの世話や家事は実家の母親と夫にすべてお願いしなければならない状態でした。それから2週間後の健診、絶対安静生活で過ごしていたにもかかわらず、子宮内にかなりの大きさの血腫ができていることがわかりました。


血腫があることにより感染をおこしやすく、万が一感染してしまうと陣痛が来て出産になってしまうと言われ、この日から薬も1日4錠、3日に1回腟錠で予防となりました。ただ母体はかなり深刻な状態でしたが赤ちゃんは元気に育っているということが唯一の支えでした。


絶対安静5カ月目 、2番目の子どもが水ぼうそうにかかり、インフルエンザAやBにも立て続けに家族がかかりとトラブル続きでしたが、妊娠7カ月の終わりようやく血腫が小さくなり始め、妊娠8カ月ごろにはエコーで見えないくらいに消えていました。


ようやく病院以外の外出許可がおりたのは妊娠9カ月に入ったころでした。しかし、今までの反動か少し家事をしたくらいで切迫早産になり、再び横になる生活。ほとんど外出することなく妊娠10カ月を迎え、薬を飲むのをやめた4日後の妊娠37週と2日で出産となり、無事に元気な男の子の赤ちゃんを出産することができました。

みー さん

 

 

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監修者

医師 天神尚子 先生

産婦人科 | 三鷹レディースクリニック院長


日本医科大学産婦人科入局後、派遣病院を経て、米国ローレンスリバモア国立研究所留学。その後、日本医科大学付属病院講師となり、平成7年5月から三楽病院勤務。日本医科大学付属病院客員講師、三楽病院産婦人科科長を務めた後、退職。2004年2月2日より、三鷹レディースクリニックを開業。


経歴

1981年 日本医科大学医学部卒業
1988年 米国ローレンスリバモア国立研究所 留学
1994年 日本医科大学 産婦人科学講師
1995年 東京都教職員互助会三楽病院 産婦人科科長
1995年 日本医科大学 産婦人科学客員講師
2004年 三鷹レディースクリニック開業


2018/11/02


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