元カノが来店。「ここでバイト?」と見下され…
私は人手が足りないホールに出て、配膳を手伝っていました。すると、そこへ見覚えのある顔が……。
来店したのは、以前、別の飲食店で修業していたころに、知人の紹介でごく短い間だけ付き合っていた元カノでした。彼女はとにかく見栄っ張りで、人を見下すような発言も多く……。そんな性格にうんざりした私は、すぐに自分から別れを切り出したのでした。
その彼女が、今の彼氏らしき男性と一緒にテーブルについていたのです。私に気づいた元カノは、鼻で笑いながら言いました。「アンタ、ここでバイト? 相変わらず底辺ね」どうやら私をアルバイトだと勘違いしたらしく、さらに彼女の嘘まじりのマウントは続きます。「あいつ、昔からトロいのよ。私から願い下げてやったんだけどね」
私から別れを告げたはずなのに、なぜか彼女が振ったことになっている……。隣にいる彼氏も、「そんな店員がいるなんて、この店も格が落ちたな」と笑っていました。
「責任者を呼べ!」元カノの要求がエスカレート
私が反論しないのをいいことに、元カノの態度はさらにエスカレートしていきました。どうやら、自分のような美人が私のような男に振られたことを、いまだに根に持っているようです。
「おいバイト! 早くしろ」 「知り合いなんだから、ちょっとくらいサービスしなさいよ。バイトの権限でできるでしょ?」
横柄な態度で無茶な要求を繰り返す2人に、私は「当店ではそのような対応はいたしかねます。ほかのお客様のご迷惑になりますので……」と毅然とした態度で注意しました。
すると2人は逆ギレ。「客に向かってその態度は何だ! 責任者を呼べ!」と大声で騒ぎ立て始めたのです。
「オーナー!?」見下していた元カノが青ざめて
その騒ぎを聞きつけ、当店の優秀なマネージャーが足早にやってきました。2人は「このバイトを今すぐクビにしろ!」と勝ち誇ったようにマネージャーに要求します。
しかし、マネージャーは騒ぐ2人に視線を向けた後、冷ややかな声で私にこう言ったのです。「彼ら、出禁でいいですか? オーナー」
「……は? オーナー!?」マネージャーの言葉に、2人は目を見開いたまま完全に固まりました。
私は静かに口を開きます。「ここは実家が経営するグループ店のひとつで、今は私がオーナーをしています。以前は修業のために別の店で働いていただけ。それと……君のその“人を見下す性格”にうんざりして、こちらから別れを告げたんだよね?」
私がこの店のオーナーであること。そして、過去の別れは私から切り出したものだったこと。すべてを今の彼氏の前で明かされた元カノは、みるみるうちに顔が青ざめていきました。
「ほかのお客様のご迷惑に…」退店を促すと
「え、嘘……フリーターじゃなかったの……?」と震える声でつぶやく元カノに対し、彼氏も「お前の言っていたこと、全然違うじゃないか!」と苛立ちをあらわにしました。
「これ以上大きな声を出されますと、ほかのお客様のご迷惑になりますので……」と退店を促すと、2人は周囲の客から向けられる冷ややかな視線に耐えきれず、逃げるように店を出ていきました。
その後、2人が再び来店することはありません。私は今日もレストランで、お客様に最高の料理とサービスを提供しています。
◇ ◇ ◇
見た目や思い込みで人を判断し、見下すような態度を取ってしまうと、思わぬかたちで自分に返ってくることもありますよね。周囲からの信頼を失う原因になることも。どんな場面でも、相手への敬意を忘れずにいたいですね。
【取材時期:2026年4月】
※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。