婚約者が結婚挨拶をドタキャン
5年ほど付き合った彼と婚約し、この日は私の両親へ結婚挨拶をする予定でした。ところが、約束の時間を過ぎても彼は私の実家に現れませんでした。
何かあったのではと不安になり連絡すると、「急に用事が入った。今日は行けそうにない」と彼。声の感じがどこか落ち着かないように聞こえ、「何かあったの?」「もしかして、結婚が嫌になった?」と聞くと、彼は「違う。今どうしても外せない」とだけ。
急な仕事でも入ってしまったのだろうと思い、私は両親に事情を説明して、結婚挨拶の日程を2週間後に組み直すことにしました。
彼はまたしても…
ところが2週間後、彼はまた現れませんでした。さすがにおかしいと思って連絡すると、彼から「言いづらいんだけど……結婚はなしにしてほしい」という言葉が飛び出しました。
いきなり結婚は白紙と言われ、私は頭が真っ白に。理由を尋ねると、返ってきたのはさらに信じがたい言葉でした。
「元カノとやり直す。結婚するのもそっちだと思う」
あのドタキャンの日も、本当は用事ではなく元カノに呼ばれたのだそうです。彼から「俺はあの人が忘れられないんだ」と言われ、何がなんだかわからなくなってしまいました。
悲しさもありましたが、同時に「彼はこんな人だったんだ」と幻滅してしまい、「わかった。もう連絡しないで」とだけ伝え、私は彼との関係を終わらせたのです。
数カ月後…「やっぱり俺と結婚しないか?」
それから数カ月後、あの彼から突然メッセージが届きました。
「やっぱり俺と結婚しない?」と。
訳がわからず問い返すと、元カノに逃げられたのだそうです。入籍直前に「好きな人ができた」と一方的に告げられ、そのまま連絡が取れなくなったらしいのです。まるで私が彼にされたことと同じではありませんか。
そのため、彼は「だからお前でいい」とでも言うように、私に「やり直そう」と連絡をしてきたようでした。都合が良すぎて、怒りより呆れが先に立ち……。私は淡々と事実を伝えました。
「私、もう結婚してる」。
実は、彼と別れてすぐ、保育園のころからの幼なじみの男性と再会。婚約破棄で落ち込んでいた私を支えてくれ、無理に励ますのではなく、ただ話を聞いてくれました。気づけば一緒にいるのが自然になり、交際が始まり……入籍までトントン拍子で進んだのです。
「結婚している」という言葉に、彼は驚いた様子で言葉を失っていました。しかし、沈黙の後に飛び出したのは……「じゃあ離婚して、俺と結婚しようよ」というありえない言葉。
「俺のこと、めちゃくちゃ好きだっただろ?」とまで言われ、どうやら彼は、私が「妥協して幼なじみの男性と結婚した」と解釈していたようでした。
私はこれ以上会話を続けても無駄だと判断し、「もう終わりにして。これ以上続くなら然るべき対応を考える」とだけ返しました。
身勝手な人たちの末路
それ以降、彼から連絡はこなくなりました。こちらも当然、深追いする気はなく、これで本当に終わったのだと思っていました。
そんな中、しばらくして共通の知人から、彼と元カノの近況が耳に入ってきました。結局2人は、私が経験したのと同じような形で揉めたそうです。うまくいっているように見えたのは最初だけで、結婚の話が現実的になった途端に歯車が狂い、周囲を巻き込むトラブルになっていったと聞きました。
その話を聞いたとき、スカッとしたというより、「やっぱりそうなるよね」と妙に納得してしまいました。人の気持ちを軽く扱って、自分の都合だけで関係を動かそうとすれば、いつか同じやり方で返ってくる。誰かを踏み台にして作った幸せは、長く続かないのだと思います。
一方で私は、今の夫と穏やかに暮らしています。私を第一に思ってくれ、約束を守ってくれること、困ったときに逃げないこと、そういう当たり前が本当にありがたいと、夫との日々で感じています。
あの婚約破棄はつらい経験でした。でも、あの時点で終わってくれたからこそ、今の生活がある。そう思えるようになったことが、私にとっての一番の救いです。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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