「趣味のカフェはやめて」義母の無神経な発言
その日も、夫に連絡がつかないと言って電話をかけてきた義母。用件が済むと、今度は私の店について聞いてきました。私は小さなカフェを経営しています。ありがたいことにお客様にも恵まれ、忙しくも充実した毎日を送っていました。
ところが義母は、「もう30歳も過ぎているんだから、そろそろ趣味のカフェはやめて、家庭に専念したら?」と言ってきたのです。
私にとって店は趣味ではなく、大切な仕事です。そう伝えても、義母は聞く耳を持ちませんでした。共働きでは家のことができない、息子に家事をさせるなんてかわいそう、飲食店なんていつか失敗する――そんな言葉を一方的に浴びせてきたのです。
さらに話は子どものことにまで及びました。結婚して2年になるのに妊娠しないのはおかしい、年齢的に急がないといけない、働いているから授からないのではないか。そんな無神経な言葉まで重ねられ、私はただ胸が苦しくなるばかりでした。
ついには「息子と別れて」…暴走する義母
それからも義母はたびたび連絡をしてきては、私の仕事や結婚生活に口を出してきました。
ある日、義母の友人が店に来てくれたことがありました。料理を喜んでくださり、また来たいとも言ってもらえて、私は素直にうれしく思っていました。ところが、そのことをきっかけに、義母は今度は店を一緒に切り盛りしている後輩の存在にまで難癖をつけてきたのです。
相手が男性だと知ると、「2人きりの職場で怪しい」「店を続けたいのは、その人と関係があるからじゃないの?」と、信じがたいことを言い出しました。
もちろん、そんな事実は一切ありません。後輩とはあくまで仕事仲間で、夫もそのことはよく知っています。それでも義母は、「仕事を言い訳にしているだけ」と決めつけ、最後には「本当は息子と別れてくれるのが一番いい」とまで口にしました。
そこまで言われてもなお、私は一度店に来て料理を食べてほしいと伝えました。食べてもらえればわかってもらえるかもしれない――そう思ったからです。しかし義母は、「そんな暇はない」「あなたの料理で満足できるとは思えない」と、私の誘いをあっさり断りました。
「一度食べてみようと思って」義母から予約が
そんな義母が、数日後、急に態度を変えてきたのです。友人の誕生日パーティーを開きたいから、私の店を来週の木曜日に20人で貸し切りにしたいと言ってきました。
以前来店した義母の友人から「貸し切りでパーティーも開けるから集まりにもよさそうね」と聞いたらしく、ランチのコースを1人3,000円ほどでお願いしたいとのこと。義母は「評判も高いみたいだし、一度食べてみようと思って」と話していました。
私は驚きながらも、義母がようやく店を認めてくれたのかもしれないと、少しだけ期待しました。けれどその予約は、私を困らせるためのものにすぎなかったのです。
貸し切り予約を当日キャンセル。でも…
予約当日の朝、義母から電話がありました。
「主役が急に来られなくなったから、今日の貸し切りは全部キャンセルでお願い」と、どこか軽い口調で言うのです。さらに、「20人分だし、食材が無駄になって損失になっちゃうかしら?」と、わざとらしく続けました。
けれど私は、落ち着いて「まだ本格的な仕入れはしていないので、大丈夫ですよ」と答えました。義母はすぐに声を荒らげました。貸し切りにしてほしいと頼んだのに、なぜ準備をしていないのか。もし本当に20人を連れてきていたらどうするつもりだったのか――そう責め立ててきたのです。
でも、私はすでに知っていました。義母がその日、誕生日パーティーではなく舞台を見に行く予定だということを。
実は以前来店してくれた義母の友人が、その後、店の常連になってくださっていました。予約当日の数日前、その方が来店された際、私から「誕生日パーティーの会場として勧めていただき、ありがとうございます」とお礼を伝えました。すると、「そうだったかしら……」と不思議そうな反応をされ、話が食い違っているのかもしれないと違和感を覚えました。
さらに、その人と一緒に来ていた友人の話から、義母が私の店を予約した日の舞台チケットを見せていたこともわかりました。つまり、私の店に損害を出させるためだけの予約だったのです。私は、もう義母にどう思われてもいいと覚悟を決め、「お義母さんはうちの店、出禁です」とはっきり伝えました。
悪質な嫌がらせに限界。夫婦で出した結論
義母はなおも言い逃れをしようとしましたが、私は夫とも相談済みであることを伝えました。
実は夫も、以前から義母の言動にうんざりしていたのです。私と別れるよう何度もLINEを送りつけられ、離婚を勧める電話がかかってくることもあったそうです。さらに、私が不倫しているかのような話まで周囲に吹聴していたこともわかっていました。
私は、このまま続くなら弁護士への相談も考えていること、名誉毀損にあたる可能性があることを告げました。すると義母は急に弱気になり、「もうしない」「悪かったとは思っているのに、許してくれないの?」と取り繕い始めたのです。
けれど、ここまで積み重なったものを、簡単に水に流すことはできませんでした。その後、夫と義母が話し合い、義母は私の店や自宅には近づかないこと、私たち夫婦に直接連絡をしないことを約束しました。今後、何かあるときは夫の姉である義姉を通して連絡を受けることになっています。
義母は夫と絶縁状態になったことが相当堪えたようで、今は家にこもりがちになっていると聞きました。
一方で、私の店はその後も変わらず忙しく、充実した毎日を送っています。ここまで続けてこられたのは、応援してくれるお客様や仲間、そして何より理解者でいてくれる夫の存在があったからこそです。これからも感謝の気持ちを忘れず、日々を大切に暮らしていきたいと思っています。
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仕事や夫婦のことに口を出されるだけでなく、妊活にまで踏み込まれるのはとてもつらいことですよね。今回のように、ひとりで抱え込まず夫と状況を共有し、必要な距離を取れたことは大きな一歩だったのではないでしょうか。家族であっても、相手の人生や大切にしているものを尊重する姿勢は忘れずにいたいもの。無理にわかり合おうとするだけでなく、自分たちが安心して過ごせる環境を整えていきたいですね。
【取材時期:2026年4月】
※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています