巧妙に仕組まれた仲間外れ
プライドが高い上司は、地元の人々と密にコミュニケーションを取る僕たちのやり方を「効率が悪い」とよく嫌味のように言っていました。
ある日、僕たちが休日返上で対応に追われる中、確認事項があって上司に電話を入れました。すると、電話口からはなにやら騒がしい声が漏れ出ていて……。僕が言葉を失っていると、上司が
「悪い、今みんなで旅行中だから! お前らは留守番だろ?」と笑って言いました。どうやら部署の社員たちを連れて懇親旅行に行っていたようなのです。しかし、僕のチームは誰ひとりその懇親旅行について知りませんでした。
後々わかったことですが、僕のチームが担当する重要な現地対応の日に、わざと部署の懇親旅行の予定をぶつけたようです。その上、上司が他の社員には「あいつらは忙しいみたいで、断られたわ」と吹聴していたよう。
上司は電話で「嫌なら会社辞めていいぞ!」と言ってご機嫌な様子。そんな上司のあまりにも勝手な対応に、僕は呆れて電話を切りました。
退職の連鎖に慌てふためく会社
僕は、上司の度重なる理不尽な言動に我慢の限界を迎えました。「このままこの会社では働けない」と思い、退職について人事部に相談しに行きました。
すると、事情を知ったチームメンバーたちも「先輩が辞めるなら、自分たちも残る理由がありません」と、次々に退職や異動を申し出る事態に発展したのです。彼らも、上司からのいやがらせにうんざりしていました。
実働部隊である主力メンバーの大量離脱という異常事態に、会社側はひどく焦ったようで……。人事部が急きょ僕のチームメンバー全員への聞き取りを実施することに。その結果、上司による意図的なスケジュールの悪用や暴言などのパワハラが次々と明るみに出たのです。
退職の撤回と、下された処分
僕たちの話を聞いた人事部が調査を進め、上司はコンプライアンス違反として進めていたプロジェクトから外されることに。このままでは、僕たちのチームと亀裂が入り、仕事が円滑に回らないと判断されたようです。
その上、上司に代わり僕がプロジェクトマネージャーに昇格することに。 会社側の誠意ある対応と、現場の環境が改善される確証を得た僕たちは、話し合いの末に退職を撤回することに。会社に残る決断をしました。
その後、僕たちが主導権を取り戻したプロジェクトは、地元住民との対話を重ねることで無事に大成功! 一方、かつての上司は別の部署へ異動となりましたが、噂が広まってしまったため完全に孤立しているそうです。
ある大きな案件が無事に終わった日、僕たちは現場を見渡しながら「いろいろありましたが、ようやく形になりましたね」と笑い合っていました。これまで一緒に闘い抜いてくれたメンバーたちに改めて感謝を伝えると……。皆一様に「あのとき、逃げずに声を上げて本当に良かったです」と充実した表情を見せてくれました。
これからも仕事の信念を曲げずに、信頼できる仲間たちと共に真摯に仕事に向き合っていこうと思います。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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