わが子が生まれると、かわいがる余裕すらないほど育児に追われました。授乳やおむつ替えなど、初めて経験することばかりで目が回りそうでした。育児に追われ、自分の時間も持てません。初めて経験する育児ストレスで押しつぶされそうになったとき、私の母が放った言葉に救われました。
母親の偉大さを痛感する日々
わが子に会える日をゆっくり待ち望んでいた日が嘘みたいでした。出産後は寝る暇がないほど育児に追われます。わが子は1日中泣くタイプだったため、私はいつ寝ているんだろう?と思うほど、体はボロボロでした。
私の母はこうして3人の子どもを育てたと思うと、感謝の気持ちでいっぱいになりました。そして子どもを10人産んでもめずらしくなかった時代が想像できませんでした。
来る日も来る日も育児に追われる
来る日も来る日も育児に追われていると、友人とランチへ行く、趣味に打ち込むのは、夢のまた夢です。ゆっくりドラマを見ることすらできません。
今まで当たり前のように過ごしてきた日々を思い返すと、正直戻りたいと思ってしまう自分がいました。愛するわが子に出会えたのに、ぜいたくなことを言っているのはわかります。しかし、当時はそれだけ育児ストレスで押しつぶされそうになっていたのです。
母が放った言葉に救われた
理由もないのに涙が出てくる日々。私は産後うつを経験したのですが、いま振り返ってもつらい気持ちになります。そんな私を救ってくれたのは、実母でした。少しも自分の時間が持てないと嘆く私にこんな言葉をかけたのです。
「子どもとの時間も自分の時間」
何気なく放った母の言葉が胸に刺さりました。10年、20年後には自分の時間だったと気づくものだと母は言うのです。そう考えると気持ちがラクになったことを覚えています。
育児に行きづまりそうになったとき、育児本やネットで不安を解消するのもいいと思います。しかし私は、両親や先輩ママからの言葉が一番心に響きました。実際に育児を経験した人からの言葉には重みがあり、心強いと感じます。
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イラストレーター/ぼめそ
著者:田中由惟
1男1女の母。2人目の出産を機に食品会社を退職。現在は子育てのかたわら、記事執筆をおこなう。趣味はスポーツとピアノ、美味しいものを食べること。