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「寿司屋に子連れで来るな!」と言われた私たち…常連客のひと言で空気が変わった夜

私は35歳の専業主婦。夫と小学4年生の娘と、穏やかな日々を送っています。そんなある日、近所に新しくできた寿司店へ家族で出かけたときのことです。そこで出会ったひとりの客の言動が、思いがけない出来事につながりました――。

 

店の空気を乱す迷惑客

このお店はテーブル席や子ども用の椅子も用意されていて、握りたての寿司を楽しめる店でありながら、家族連れでも利用しやすいと聞いていました。

 

娘も小学4年生になり、たまには良いお寿司を食べさせてあげたいと、早速、来店することにした私たち。奥のテーブル席に案内され、食事を楽しんでいました。

 

しかししばらくすると、スーツ姿の男性が「A山だぞ」と大声を出しながら店に入ってきました。

 

案内も待たずに勝手に好きな席に座り込み、周囲を見回すその態度に思わず目を疑いました。さらに彼は、「俺は銀行員でな」「日々何億も動かしてる」と繰り返し、必要以上に肩書きを誇示。大将も困惑した様子で対応しています。

 

その後、初めて来た様子の男性客2人が入店すると、A山は彼らに向かって笑いながらこう言いました。

 

「そんな格好で寿司屋か? 場違いだろ」

 

あまりの言い方に、2人は何も注文せずに店を出てしまいました。店内の空気は一気に重くなりました。

 

娘のひと言に男性客が激高

私たちが食事を終え、席を立ったときのこと。娘が小さな声で、ぽつりとつぶやきました。

 

「あの人、なんかこわい」

 

そのひと言が聞こえたのか、A山はすぐに反応し、「ガキが生意気言うな! 親の顔が見てみたいな!」と言い放ちました。

 

私は娘をかばいながら、「すみません」とだけ伝え、その場を離れました。

 

しかし店を出た後も、娘は首をかしげています。「お店であんな言い方したら、みんな嫌な気持ちになるのにね」という素直な言葉に、私は何も言い返せませんでした。

 

 

再訪で起きた決定的な出来事

数日後、娘の誕生日に再びその店を訪れました。お店が用意してくれたささやかな誕生日プレートに、娘もうれしそうな笑顔を見せていたそのとき――。

 

「また来たのか」

「寿司屋に子連れで来るなよ」

 

振り返ると、あのA山が立っていました。

 

「ご迷惑をかけないようにしていますので」と私が言っても、「ガキの声が聞こえると気が休まらない」などとA山はひどい物言いを繰り返します。

 

何を言ってもらちが明かないと感じ、私は娘を守るためにも今日は食事を切り上げようと決意しました。

 

常連客の言葉が店の空気を変えた

しかしそのとき、その場にいた常連客のひとりが、静かに口を開きました。

 

「ちょっとあなた……。さっきから見てたけど、もうやめなよ」

 

さらに別の客も「お嬢ちゃんは何も悪くないだろう」「この店は家族連れにも人気なんだから、嫌なら他へ行きな」と続けます。

 

その言葉で、店内の空気が変わりました。それまで好き放題に振る舞っていたA山は、居心地が悪くなったのか、「……なんだよ」と吐き捨てるように言い、店を出ていきました。

 

その後、大将は何度も頭を下げてくれました。私たちは「気にしないでください」と伝えたのですが、それでもどこか落ち着かない空気が残っていました。食事を終えたら静かに帰ろう――そう思った、そのときです。

 

娘がぽつりとつぶやきました。

 

「ここ、ごはんもおいしいし、やさしい人ばっかりだね」

 

そのひと言に、張りつめていた空気がふっとほどけた気がしました。その後、先ほど声をかけてくれた常連の方が気さくに話しかけてくださり、店内には少しずつ笑顔が戻っていきました。緊張していた娘もすっかり打ち解け、「このお店、また来たいね」とうれしそうに話していたのが印象に残っています。

 

それ以来、私たちは家族でこの店に通うようになりました。温かい人たちとおいしい料理に囲まれながら、安心して過ごせる大切な場所になっています。

 

--------------

どんなに立場や肩書きがあっても、周囲への配慮を欠いた振る舞いは信頼を失ってしまうもの。一方で、素直な言葉や思いやりは、場の空気を変える力がありますよね。日常の中で大切にしたいことを、改めて考えさせられるエピソードでした。

 

 

※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

 

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ライターベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班

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