「開封済みの納豆」って実際どうなの!?

体験者:Mさん(30代)
休日、少し遅めに起きた私を待っていたのは、すでに準備された朝食でした。
夫「おっ、起きた?はい、これ、俺特製の納豆ご飯!」目の前には、ご飯の上に、たっぷりの納豆。しかも、あえてネギや卵黄までトッピングしてくれている。
「えー!嬉しい!ありがとう!」と、席についた瞬間、夫がにっこり笑いながら、こう言ったんです。
夫「あ、それさ。いつだったか、食べようと思って開けたんだけど、結局気分じゃなくて、冷蔵庫に入れといたやつなんだよね。変なにおいとかしないし、いいよね?」
開封済み?いつ?思わず箸が止まりました。
「え、それって……いつ開けたやつ?」
夫「ん?いつだったかなー、覚えてないけど、何日か前じゃない?」
笑顔でそう言う夫を見て、私は戦慄しました。納豆は発酵食品だから大丈夫……?いや、でも、開封して何日も経ってるけど?
一口食べようとした納豆ご飯が、急に恐ろしいものに見えてきました。
夫は良かれと思ってやってくれたんだろうけど、これは危険だから食べられない(涙)。
実際のところ、どうなのでしょうか?一度開封して何日か経った納豆は、食べても大丈夫なのでしょうか?
結論:開封後の長期保存はNGです!!
発酵食品で体にいい食べもの!といったイメージのある納豆。
しかし、食べ方や扱い方によってはせっかくの栄養を十分に活かせなかったり、逆に体に負担をかけたりしてしまうケースもあります。
今回は、管理栄養士でライターのmihoさんに「意外とやりがちな納豆のNG」について3つ伺いました。
NG①開封後の長期保存や頻繁な出し入れ

納豆は保存面で注意が必要です。
開封後は早めに食べ切るのが基本。保存方法の表示に従い、長時間の室温放置や頻繁な出し入れは避けましょう。
消費者庁の公式Q&Aでも“開封後は、消費/賞味期限まで安全や品質が担保されるわけではないため、速やかに消費”と明記されています。
また、納豆の品質(臭い・色調・官能)劣化は保存温度に影響されることを示した研究もあります。
味はもちろんですが、食中毒などのリスクを考えると、これは徹底しておきたいNGポイントですね。
NG②熱々のご飯に直接のせる

熱々のご飯に直接のせるのも注意が必要です。
炊き立てのご飯に納豆をのせていただくーーおいしいのでやってしまいがちですが、実は避けた方がよい食べ方なのです。
納豆に期待できる成分の働きが弱まるおそれあり
納豆には、ナットウキナーゼなどの酵素が含まれています。
ナットウキナーゼ(NK)は専門的な表現をすると"アルカリ性セリンプロテアーゼ"と呼ばれており、至適温度は40℃付近、30~50℃で比較的安定とする報告があります。
これより高温側では活性低下が起こりやすいと考えられます(=炊き立てご飯の表面温度はしばしば70℃超)。
そのため、炊き立て(目安70℃前後)のご飯にすぐのせると、ナットウキナーゼ活性が下がる可能性があります。
いわゆる、"身体に良い"といわれている納豆に期待できる成分の働きが弱まるおそれがあるのです。
ご飯を盛り付けておいて、粗熱が取れてから納豆をのせて混ぜるのがおすすめですよ。
NG③混ぜる順序を間違える

納豆を混ぜる順序にも実はポイントがあります。
納豆を食べる際、タレや醤油を入れると思いますが、実は、納豆は混ぜた後に味付けするほうが旨みや食感も活かせるんです。
タレや醤油は"後入れ"がおすすめ
納豆の“粘り”は主に"ポリ-γ-グルタミン酸(γ-PGA)"と"レバン"によるもので、塩類やリン酸塩の添加で粘度が変わることが実験的に示されています。
つまり、タレを後入れの方が“粘り・泡立ち”に体感差が出やすい可能性があるのです。
タレや醤油を先に入れてしまうと粘りが出にくく、空気を含んでふんわりした食感が出にくくなります。
まずよく混ぜてからタレを加え、さらに軽く混ぜるようにするといいですね。
納豆は食べ方も意識!NGを避けておいしく健康に!

体にいいと思って食べている納豆も、食べ方ひとつでもったいない状態になってしまうことがあります。
難しいルールはありませんが、少し意識するだけで納豆のパワーはもっと引き出せますよ。
ぜひこの記事を参考に、納豆の力をしっかり味方につけて、毎日の食事に活かしてみてくださいね。