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「できものを放置」鼠径ヘルニアの手術当日に38度の熱。急きょ別の手術も受けた理由【医師解説あり】

鼠径ヘルニアの手術を控え、意識がそちらばかりに向いていた21歳のころ。左膝の裏にできた小さな「できもの」を、私は軽く見て放置していました。ところが、手術当日の朝に起きたある異変によって、事態は思いも寄らない方向へ。小さな吹き出物が招いた、予想外の結末をお話しします。【医師解説つき】

この記事の監修者
監修者プロファイル

医師久野 賀子先生
PRIDE CLINIC 医師

PRIDE CLINIC 院長。長年にわたり大手美容クリニックで通常の美容皮膚科診療だけでなく、新入職医師の指導や、VIP対応などをおこなっている。それらの経験を通じ、気軽に先進的な治療を受けていただける、自由で明るいクリニックを目指している。
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かゆみのある小さなできものを放置

21歳のころ、左膝の裏にできていたのは、小さな吹き出物のようなできものでした。かゆみがあって時々気になることはありましたが、「そのうち治るだろう」と軽く考えていたのです。

 

ちょうどそのころ、私は鼠径ヘルニアの手術を控えていて、気持ちもそちらに向いていました。そのため、膝裏のできものについては深く考えず、後回しにしてしまっていました。

 

手術当日の高熱で、予定が変わった

ところが、鼠径ヘルニアの手術当日の朝に38度の熱が出ました。病院に相談したところ、左膝裏のできものの影響で熱が上がっている可能性が高いと言われ、急きょ鼠径ヘルニアの手術と併せて、そのできものも摘出することになりました。

 

手術後に見せてもらった摘出物は、直径4cmほどもある丸い腫瘍のような塊でした。

 

 

傷痕は残ったけれど、早めにわかってよかった

医師からは、これは粉瘤(ふんりゅう/皮膚の下に袋状の嚢腫ができ、剥がれ落ちた角質や皮脂が袋の中にたまってできた良性の腫瘍)だと説明を受けました。

 

左膝の裏には大きめの手術痕が残りましたが、その後はかゆみや腫れもなくなりました。見た目は小さな吹き出物のようでも、悪化すると全身に影響することがあるのだと身をもって知りました。

 

まとめ

今回の経験で、「たかが吹き出物」と軽く見ていたものが、実は皮膚の下で大きく育っている可能性があることを痛感しました。手術当日の高熱というハプニングはありましたが、放置してさらに悪化する前に適切な処置を受けられたのは、不幸中の幸いだったと感じています。

 

これ以来、体に違和感を見つけたときは「忙しいから」「大したことないから」と後回しにせず、観察を怠らないようにしています。少しでも「おかしいな」と感じたら、早めに専門医に相談することが、心身の負担を最小限に抑える一番の近道だと学びました。

 

医師による解説:なぜ「放置」がダメなのか?

「粉瘤(ふんりゅう)」が発熱を引き起こすメカニズム

炎症性粉瘤の状態: 本来は良性の腫瘍ですが、袋の中に細菌が入り込んで感染を起こすと「炎症性粉瘤」となります。

 

なぜ高熱が出るのか: 炎症が皮膚の下で広がり、膿がたまると、体はその細菌と闘おうとして38度以上の高熱を出すことがあります。これは、炎症が局所(膝裏)に留まらず、全身に影響を及ぼし始めているサインです。

 

「放置で治る」が間違いである理由

自然治癒はしない: 粉瘤は「老廃物をためる袋」そのものが皮膚の下にあるため、中身(膿や皮脂)を出しても袋が残っている限り再発します。

 

悪化のリスク: 放置すると袋が巨大化したり、癒着が進んだりして、手術の傷痕が大きくなってしまうデメリットがあります。

 

手術を同時におこなった医学的判断

感染源の除去: 鼠径ヘルニアのような外科手術をおこなう際、体に別の感染源(炎症を起こした粉瘤)があると、手術部位の感染リスクを高める可能性があります。

 

麻酔の有効活用: 全身麻酔などのタイミングに合わせて、感染の原因を根本から取り除くのは、患者さんの身体的負担を考慮した合理的な判断です。

 

受診すべき「危険なサイン」

赤み・痛み・熱感: できものの周りが赤く腫れてきた。

 

臭い: 独特の嫌なにおいがする(袋が破れかけている証拠)。

 

急激な巨大化: 短期間でサイズが大きくなった。

 

なお、一般的に粉瘤そのものに強いかゆみが出ることは稀です。しかし、炎症が始まりかけて周囲の皮膚が刺激されたり、中身が漏れ出したりすると、むずがゆいような「違和感」を覚えることがあります。「痛くないから」と放置せず、違和感がある時点で皮膚科を受診するのが、重症化を防ぐポイントです。

 

 

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。

 

監修:久野 賀子先生(PRIDE CLINIC 医師)

著者:星谷紗弥/40代女性・派遣社員

イラスト:ふるみ

 

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年4月)

 

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