包まれていた多額の結納金
結納当日、私の実家に義両親や夫が来て、結納がおこなわれました。その後は近所の方々も交えて宴会が始まり、思い出に残る一日になったように感じていました。ところが翌日、母から「いらないと言ったのに、かなりの額の結納金が包まれていた」「正直、少し困っている」と打ち明けられたのです。
夫とともに義両親へ確認すると、「同じ時期に結婚を決めた義弟のお相手にも同じ額を包んでいる。きょうだいで差をつけたくないので、気にせず受け取ってほしい」と言われました。とはいえ、母に受け取るつもりはなかったようで、私たちに「あなたたちの新しい生活を整えるために使いなさい」「かなりの額が余ると思うけれど、それは将来のために貯蓄しなさい」と、そのお金を預けてくれました。
母の好意に甘えて
母の言葉に甘え、私はそのお金で新居に必要な家具や家電をそろえようと思いました。ところが夫は、「大金だから、いったん俺が預かる。必要なものを買ったら、レシートを見せてくれればその分を渡す」と言い出したのです。私も、あまりに大きな額を自分で管理することに不安があり、その提案を受け入れました。
その後、私たちは電気店や家具店を回り、新生活の必需品を一緒に購入しました。そこまでは、特に問題はありませんでした。
止まらない夫の買い物
けれど、生活に必要なものはそうした大型のものだけではありません。ごみ箱やスリッパ、玄関マット、食器など、細かなものも次々に必要になります。そうしたものを購入して夫にレシートを渡しても、「100均でも買えるものを、それ以外の店で買ったのなら、それは夫婦の生活に必要なものではなく、お前のぜいたく品だ」と言い、なかなかお金を渡してくれませんでした。
その一方で、新居の間取りから見ても明らかに大きすぎる上、もともと見る習慣もなかったテレビや、音響にこだわった高級なコンポなど、私が知らないうちに買われた家電が次々と新居に増えていきました。夫に問いつめても、「このお金は、もともと俺の両親が出したものなのだから、俺の金でもある」と言うばかりで、話になりませんでした。
せめて、何にいくら使ったのかはきちんと記録してほしいとお願いしても、夫は逆ギレする始末でした。私はこのとき「自分の結婚は選択を間違ってしまったのかもしれない」と感じていました。それでも、つい先日の結納後の宴会でうれしそうにしていた周囲の顔が思い浮かび、当時の私は何も行動できませんでした。
まとめ
結婚生活はその後10年ほど続きましたが、価値観のズレは埋まることなく、やがて終わりを迎えました。当時は、家庭内のトラブルを外に漏らすことへの抵抗があり、夫がお金を相談なく使い続けていることについても、声をあげることができませんでした。
けれど今振り返ると、違和感を覚えた時点で周囲に相談していれば、状況は違っていたのかもしれないと思います。この経験を通して気付いたのは、小さな違和感を見過ごさないことの大切さです。関係を壊したくない一心で我慢を重ねても、問題が自然に解決するとは限りません。
だからこそ今の私は、後に大きなほころびにつながりかねないと感じたときほど、自分から周囲の力を借りることを大事にしています。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者:遠藤ちよ/30代女性・主婦
イラスト:あさうえさい
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年4月)
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