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母「どうして選ばなかったのかしら?」…理由なら5回ほど説明しましたが #母の認知症介護日記 309

「母の認知症介護日記」第309話。アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。

母・あーちゃんが見せる、甘いものや果物に対する異常な執着に、ワフウフさん姉妹は困り果てています。お散歩中も、八百屋やパン屋の前で足が止まってしまうため、ワフウフさんはイライラが募って「本当に食べたい欲求がものすごいね! 見ていて尋常じゃないくらいだよ?」と言ってしまいました。こういうとき、あーちゃんの言い訳はたいてい「だってあそこの食事は、量が少ないのよ!」で、今回もそうかと思っていたのですが……。「私、あそこでちゃんと食べているんでしょうね!?」と、予想外の返答が……! 「でしょうね!?」ということは、食事をしたことを覚えていないということ……? と、ワフウフさんは衝撃を受けます。でも、そもそも食事をした記憶がないのであれば、食べ物への異常な執着も納得できると思ってしまいました。

あーちゃんが施設で暮らし始めてから、半年がたちました。しかし、あーちゃんはいまだに自分の施設の場所がわからず、最寄りのバス停の名前も覚えられていません。もともと方向音痴とはいえ、それでは説明がつかないくらいに場所がわからなくなっているのです……。あーちゃんは、以前受けたMRIやSPECT検査の結果、前頭葉と側頭葉にかけて強い萎縮があることがわかっていて、典型的なアルツハイマー型認知症だと言われています。脳のどの部分がダメージを受けているかによって、出てくる症状は異なるようですが、どのくらいのスピードで萎縮がどこまで広がるのか、いつどんな変化を起こすのかはわからないため、ワフウフさん姉妹は常に恐怖を感じています。

 

ただお茶をしたかっただけなのに…

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

先日、あーちゃんと出かけたときのこと。たくさん歩いたので、お茶でも飲んでひと休みしようということになりました。あーちゃんは、お店のスイーツに釘付けですが……。

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

持病の糖尿病の数値は悪くはないですが、ここのところ外食が続いていたことを考えると、好き放題に食べさせるわけにはいかないので、そう説明して「今日はやめておこう」と伝えました。

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

あーちゃんは「そうね!」と、すんなり納得……したように見えたのですが。

 

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

あーちゃんに何を注文するのか聞いてみると……。

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

「なんだか甘いものが食べたいわねえ!」と……。

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

さっきの話、聞いていました……?

 

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

結局、このやりとりを5回ほど繰り返したところで、私は我慢の限界。会話を強制終了して、飲み物を注文しました。

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

ようやく席について飲み物を飲んでいたら……。なんと、隣に座った人がパフェを食べていました。

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

もちろん、あーちゃんはパフェに釘付け。無意識に身を乗り出すほどです。

 

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

注意をすると姿勢を正してはくれましたが、興奮気味に「おいしそうねえ!」を連発。

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

そして「私、どうしてあれにしなかったのかしら?」と言っていたのです。

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

その理由はさっき何度も同じやりとりを繰り返して伝えたはず……。

 

 

先日、あーちゃんと出かけたときのこと。たくさん歩いたのでお茶を飲もうという話になり、お店に入りました。ほとんどがドリンクメニューでしたが、いくつかスイーツのメニューもあり、あーちゃんは目を輝かせながら「なんだか甘いものが食べたいわねえ」と言います。しかし、ここのところ外食が続いていることもあり「今日はやめておこう」と伝えると、あーちゃんもすんなり納得していたのですが、何を注文するのか聞くと「なんだか甘いものが食べたいわねえ」とのこと。……はい!?

 

その後も、注文を聞くたびに「なんだか甘いものが食べたいわねえ」と言うあーちゃん。結局、このやりとりを5回繰り返したところで、私は我慢の限界。「あーちゃんも私と同じ飲み物でいいね!」と会話を強制終了し、ドリンクのみ注文しました。そして、無事にスイーツを回避してドリンクを飲んでいたところ……。隣に座ったおばさまが、パフェを堪能中……! あーちゃんもそれに気づいてしまい、身を乗り出すほど凝視しています。

 

さすがに見過ごすことができず注意すると、姿勢を正してくれたのですが、「あれ、おいしそうねえ!!」を連呼して大興奮。さらに「あれ食べた~い♡」「私、どうしてあれにしなかったのかしら?」と言っていました。いやいや、どうして注文しなかったかは、5回ほど説明しましたが……?? ただお茶をしたかっただけなのに、あーちゃんの言葉に一気に疲れてしまいました……。

 

--------------

 

休憩するお店はある程度選ぶことができますが、隣に座る人やその人が注文するものまで選ぶのは不可能ですよね……。休憩するためにお店に立ち寄ったのに、かえって気疲れしてしまったのは残念でした。お散歩コースによって、休憩スポットもいくつか決めておくと安心かもしれませんね。

 

 

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

 

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この記事の著者
著者プロファイル

マンガ家・イラストレーターワフウフ

昭和を引きずる夫、成人した息子娘を持つ50代主婦。実母のアルツハイマー型認知症発覚をきっかけに備忘録としてAmebaでブログを始める。2019年一般の部にてAmebaブログオブザイヤー受賞。 2023年4月、書籍「アルツフルデイズ 笑いと涙の認知症介護」発売。

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