夫は家事や育児をほとんど手伝わず、家のことはすべて私が担うようになっていました。
結婚後、夫の本性が露呈
私が少しでも子どものお世話をお願いすると、夫は「専業主婦なんだから、お前が面倒を見ればいい話だよね?」「寝かしつけてから家事をすればいいじゃん」と言うのです。家事だけでなく、娘に関わろうとせず、育児から逃げようとします。
さらに、夫は厳しい義両親が苦手だったようで、以前から「うちの親には絶対頼るなよ」と言っていました。私の実家は遠方にあって頼れず、一人でなんとか頑張り続けていました。けれど、毎日家事と育児に追われる生活は想像以上に大変で、心も体も少しずつ疲れ切っていったのです。
夫の高圧的な態度はさらにエスカレート
時が経ち、娘が5歳を過ぎたころ、育児も少し落ち着き、「これで少しは余裕ができるかもしれない」と思っていましたが、現実は違いました。夫の態度は以前よりさらに高圧的になっていったのです。
帰宅するなり、「おい、飯まだ!?」「誰のおかげで生活できてると思ってるんだ!」
などと怒鳴るようになりました。食事を出しても、「夕飯がしょぼい! こんなメシ食うくらいなら、外で食べる!」と言い残し、そのまま一人で飲みに出てしまうこともありました。勝手に家を飛び出し、飲みに行っては友人の家に泊まる。そんなことが何度も続いていました。
娘のひと言
ある日、私は夫に料理を批判されたとき、ついに限界を迎え、初めて反論しました。
「家の掃除をして、ご飯を作って、買い物へ行って……あなたの洗濯もしてる。全部当たり前だと思わないで!」
強く言い返した私に、夫は驚いた顔をしました。
ですが次の瞬間、「もう知らない! しばらく帰らないからな!」と怒って家を出て行ってしまったのです。
そして数日後、夫は何事もなかったような顔で戻ってきました。そんな様子を見ていた娘が、ぽつりと言いました。
「ねぇママ、今度は私たちがお出かけしよう?」
「パパにも、お留守番してもらおう?」
娘なりに私を気遣ってくれたのだと思います。その言葉を聞いた瞬間、まだ幼い娘に心配をかけていたことに気付き、涙が出そうになりました。そして次に夫がまた家を空けたタイミングで、私たちは最低限の荷物だけ持って、実家へ向かいました。
義両親に初めて相談
翌日、夫から電話があり、開口一番「さっさと帰ってこい! 家が荒れ放題なんだよ!」と怒鳴られました。「しばらく帰らない」とはっきり伝えると、夫は「はぁ!? 勝手にしろ!」と言って電話を切ったのです。
そのとき私は、「このままじゃだめだ。もう一人で抱え込むのはやめよう」と決めました。そして、これまで夫に言われて遠慮していましたが、限界を感じた私は初めて義両親に夫のことを相談しました。
すると義両親は、私の話を真剣に耳を傾けてくれたのです。夫が義両親と疎遠にしているため、なかなか普段から関わることが少なかったのですが、夫の行動にひどく怒り、私の味方になってくれました。そしてすぐに夫のもとへ向かってくれたようです。
少しずつ変わり始めた夫
夫は、私と娘への態度に対して、義両親から厳しく叱られたそうです。さらに荒れた部屋の掃除や洗濯、炊事などを自分でやらされ、「家のこと」がどれほど大変なのか身をもって経験したと後から聞きました。
最初はかなり不満そうだったそうですが、義両親に何度も注意されるうちに、少しずつ考えが変わっていったようでした。
しばらくして私は家へ戻ることにしました。
ただし、その前に私は自分の気持ちをしっかり伝えました。
「次に同じことがあったら、本気で離婚も考える」
夫も私の本気を感じたのだと思います。最初からすべてが変わったわけではありませんが、家事や育児への向き合い方でぶつかるたびに、何度も話し合いをしました。少しずつお互いの考え方や気持ちを伝え合ううちに、夫婦として同じ方向を向けるようになっていきました。
今振り返ると、あのとき勇気を出して気持ちを伝えたことが、私たち家族にとって大きな転機だったのかもしれません。家族だからこそ、我慢するだけではなく、向き合うことの大切さを実感した出来事でした。