働きたいがワンオペ環境では難しい…
夫が激務の仕事に就いており、親せきは事情があって一切頼れない環境にありました。しかし、周りのワーママへの憧れもありましたし、決してゆとりある家計でもなかったので、「本当は働いたほうがいい、でもこんな環境では働くのは無理に等しい」とずっと思い悩んでいました。
そして次女の妊娠後期になり「里帰りもしないし、これでは長女の保育の手が明らかに足りなくなる」と心配になり、産前産後要件で長女を保育園に入所させたころ、転機が訪れたのです。
次女を出産。働きたい想いは募るが…
私が住んでいるのは保育園が足りず激戦区の自治体だったので、長女を入所させられたのは本当に奇跡的だったと思います。このまま就職しなければ、産前産後要件では産後2カ月で保育園を退園せざるを得ないという状況でした。だからこそ、この偶然の縁を大切にしたいという想いがありました。
次女の出産という一大イベントで心身共に大変な時期ではありましたが、「なんとかして働いて、このまま長女の保育園通いを継続させたい。けどどうしたらいいの? 今の私の状態で雇ってくれる仕事なんてあるの?」と、とても悩みました。
雇ってくれないのなら、自分で起業する
悩み抜いた挙げ句、「雇ってくれるところがないのなら、自分で起業すればいい」と思いつきました。個人事業主という自営業のなかでも比較的規模が小さいものを選択したのですが、特に決まりなどはなく税務署で手続きを踏めば誰でも起業できるのです。
職業は「Webライター」を選択。育児の経験を生かした記事などを執筆しています。
現在、完全在宅勤務で長女は保育園、次女は自宅保育で隙間時間を見計らい執筆にあたっていますが、月に5万円前後の収入があります。きちんと就労しているのか審査する市役所の目もあるので、逆にそれがモチベーションとなり「頑張って稼ごう!」という気にさせてくれます。転機の流れがきたときに勇気を持って行動することが大切だと感じました。
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イラスト/sawawa
監修/助産師 松田玲子
著者:黒井夢乃
二女の母。歯科衛生士資格あり。二女出産前まで歯科医院にて勤務。自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。