財布は別々の新婚生活
結婚後、「家賃と光熱費はどうする?」「じゃあ、食費は私が担当するね」などと話し合い、生活費は役割分担するかたちになりました。夫が家賃と光熱費、私が食費や日用品などの日々の生活費を担当するというスタイルです。お互いの負担を分けるかたちで、自然な決め方だと感じていました。
夫は自営業でアパレル店を営んでおり、ほとんど休みなく働いています。「お店はどう?」と聞くと、夫は「まあまあかな」と笑っており、少し心配はありましたが、「きっと大丈夫」と思いながら応援していました。
この件がわかるまで、私が夫の仕事について深く聞くことはなかったのです。
大家さんから手紙が
ある日、ポストに大家さんからの手紙が入っていました。見ると……なんと、家賃が数カ月分も滞納されているとのこと。家賃は夫が払っていると思っていたので、信じられず、私は思わず何度も手紙を読み返してしまいました。
そして、その日帰宅した夫に「家賃って払ってなかったの?」と聞きました。
夫は少し困った顔をして「実は、店の経営がちょっと厳しくて……」と口にしました。
私はそのとき初めて、夫のアパレル店の経営がうまくいっていなかったことを知ったのです。ただ、それよりも、夫婦なのに何も相談してくれず家賃を滞納していたことに、私は強い怒りを覚えました。
このままでは今の家に住み続けられないとなり、急きょ夫の実家に住まわせてもらうことに。突然の出来事に戸惑いながらも、とにかく生活を立て直すしかありませんでした。
私が言った「半年で出よう」
夫の実家にお世話になることが決まったとき、私は夫にこう言いました。
「家賃を返済して生活を立て直して、半年で実家を出よう」と。
夫の両親は快く迎えてくれましたが、このままずっとお世話になるわけにはいかない、期間をはっきり決めて生活を立て直したいと思ったからです。夫も「そうだね」と頷いてくれました。しかし半年が過ぎても状況は変わらず……。気づけば、義実家での生活は4年続きました。
その後、義実家を出るきっかけとなったのは、夫が自営業のお店を閉めて会社に勤めるようになったことです。収入が安定したことで、ようやく2人で新しい生活を始めることができました。
実家での同居生活の4年間には、本当にさまざまな出来事がありました。そうした経験を経て、今は夫婦での生活に。私が収入をまとめて管理し、家計を2人で共有するかたちに変えました。結婚生活は思い通りにいかないこともありますが、少しずつ夫婦なりのかたちを作っていくものなのだと感じています。
著者:秋元よゆ/40代女性・岩手県在住。保育士や接客、販売の経験を持つ。趣味はドラマ鑑賞。
イラスト:Ru
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年3月)
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