三度の飯よりカラオケ好きな彼氏
彼は以前、歌手を目指していたことがあるそうで、三度の飯よりカラオケが好きな人でした。週に4〜5回はカラオケに行くほどで、歌うことが本当に好きなのだと感じていました。
交際前のデートでは、映画を観たりカフェで過ごしたりすることもありました。しかし、付き合い始めてからは、カラオケが主なデートプランになっていったのです。
私もカラオケ自体は嫌いではありません。楽しそうに歌う彼を見るのはうれしかったですし、最初のころは私も一緒に楽しんでいました。ところが、そう思えたのは最初の2カ月ほどでした。
カラオケ奉行の彼にうんざり…
徐々に「またカラオケデートか……。たまには違う場所にも行きたいな」と思うようになっていきました。そう感じたのは、単純に飽きたからだけではありません。彼が鍋奉行ならぬ、かなりの“カラオケ奉行”だったからです。
彼は必ず採点機能を使い、高得点を目指して歌っていました。腹の底から声を出すためなのか、歌うときはいつも立ったままです。
一方の私は、高得点を目指すというより、楽しく歌えれば十分というタイプ。採点もあまり気にせず、座って歌うほうが落ち着きます。
熱心すぎる指導に我慢の限界
ところが彼は、そんな私に対して「やる気がない!」「もっとまじめに!」と、まるで指導するように言ってくるのです。最初は軽く受け流していましたが、毎回のように言われるうちに、カラオケへ行くことがおっくうになってしまいました。
そんなある日、彼から「まじめに歌わないから上達しないんだよ。だから僕はいつも98点以上なのに、君は90点くらいなんだよ」と言われたのです。そのひと言で、私はついに我慢できなくなりました。
「のど自慢大会じゃないんだから、私は点数なんてどうでもいいの! 楽しく歌いたいだけ。そんなふうに言うなら、もう一緒にカラオケには行かない!」
そうはっきり伝えると、彼は驚いた様子で「ごめん! もう言わない!」と謝ってくれました。
のちに知ったのですが、彼はカラオケに熱心すぎるあまり、友人から一緒に行くのをやんわり断られることがあったそうです。だからこそ、私と行けなくなるのが嫌だったのかもしれません。
熱中できるものがあるのは、とても素敵なことだと思います。ただ、楽しみ方は人それぞれです。好きなことほど、相手にも同じ熱量を求めすぎないようにしたいと、私自身も学んだ出来事でした。
著者:望月裕華/30代女性・2児のママ。独身時代にキャバ嬢、街コン、婚活などを経験。その経験を基に、現在は恋愛や過去の体験談を執筆している。
イラスト:にゃち
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年4月)
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