子どものひと言で直視した白髪の現実
「ママ、白い髪がたくさんあるね」と言われたとき、胸の奥がざわつきました。自分でも気付いていながら、どこかで見ないようにしていた変化を、はっきりと言葉にされたような感覚でした。
これまでは分け目を変えたりして、その場しのぎでやり過ごしてきましたが、その日は思わず鏡の前で立ち止まり、自分の髪をじっと見てしまいました。想像していたよりも広がっていた白髪。隠しきれない変化に、ショックを受けました。
増え続ける白髪と終わらないケアの負担
白髪が気になり始めると、染めるタイミングを常に意識するようになりました。
美容院で整えてもらった直後はきれいに見えるものの、時間がたつにつれて根元の白さが気になり始めます。「まだ大丈夫」と思っていても、ふとした瞬間に鏡に映る分け目や生え際に目がいき、そのたびに気持ちが落ち着かなくなるのです。
本来であれば美容院でこまめにケアしたいところですが、頻繁に通うには時間も費用もかかります。子どもの予定を優先する日々の中で、自分のための時間を確保することは簡単ではありませんでした。自宅で染めることも増えていきましたが、繰り返すうちに、髪のパサつきやダメージも気になるように……。
染めても、またすぐに白髪が気になってしまう。その繰り返しの中で、気付けば白髪に振り回されているような感覚が強くなっていました。
好きなロングヘアを手放した私の選択
もともと私は、長い髪が好きでした。時間をかけてケアをしたり、アレンジを楽しんだりすることも、日常の中のささやかな楽しみの一つでした。
けれど白髪が増えてからは、ロングヘアを維持すること自体が少しずつ負担に感じられるようになっていきました。染める範囲が広がり、ケアにかかる時間も手間も増えていきます。きれいに整えたいと思うほど、大変さが際立つようになっていきました。
さらに子どもとの生活の中では、自分の髪にかける時間を思うように確保することが難しくなっていきました。乾かす時間一つをとっても、以前のようにゆっくりとはいきません。気付けば「早く済ませること」を優先するように。
そうした積み重ねの中で、私はロングヘアを手放し、ボブにすることを選びました。本当は好きな髪型のままでいたい気持ちもありましたが、それよりも日々の負担を軽くすることを優先した結果でした。好きだったはずのものを、少しずつ手放していく感覚。そこにあったのは、わずかな寂しさと、現実に合わせていくしかないという思いでした。
まとめ
子どもの「ママ、白い髪がたくさんあるね」というひと言は、見て見ぬふりをしていた変化をはっきりと自覚するきっかけになりました。ロングヘアを手放し、手入れのしやすさを優先してボブにしたことで、日々の負担は少し軽くなりました。
周りから「似合っているね」と声をかけられることもあり、戸惑いながらも新しい自分を受け入れていくような感覚があります。好きだったスタイルとは違っていても、今の生活に合った形を選んでいく。その中で、変わっていく自分とも折り合いをつけていくのだと感じています。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者:まつい あや/40代女性。小学2年生と年中の子どもを育てる母。食品メーカーでのリサーチ業務、調剤薬局や眼科での事務職を経て、現在は自治体でパート勤務をしている。大学では国語国文学科を卒業し、文章を書くことや読むことが好き。趣味は家族でのお出かけやドラマ鑑賞、おいしいものを食べること。育児と仕事に追われながらも、毎日を慌ただしく楽しんでいる。
イラスト:山口がたこ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年5月)
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