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上司「高級カニは優秀な奴だけw」ミスを被った僕を忘年会で仲間外れに⇒すると料亭の女将が!?

僕は出版社に勤める会社員です。雑誌の編集をしていたのですが、ある先輩のミスを押しつけられ、人事評価は散々な結果に。会社の空気もよそよそしくなり、肩身の狭い思いをしていた年の瀬。新しく就任した上司も参加するという忘年会が開かれることになったのですが……。

僕だけカニがない!

僕は仕事の都合で、忘年会のスタート時間より30分遅く会場である料亭の個室に入りました。すると、そこには高級カニ料理を囲む上司や社員たちが。「お待たせしました」と言いながら席についた僕ですが、なぜか僕の分のカニがなくて……。手違いかと思い戸惑っていると、上司が衝撃的な発言をしました。

 

「カニは、優秀な成果を出した人のご褒美です。□□さんは、さんざんな評価だったし…。成果なしでカニを食べようなんて、おこがましいと思うけど!」

 

上司は酒の勢いもあり、部屋の外まで響くような大きな声で言い放っていて……。上司の隣では、僕にミスを押し付けた先輩が薄ら笑いを浮かべています。あとで知ったことですが、上司は僕に嫌がらせをするため、遅れた僕の分のカニを、他の先輩に食べさせてしまったそうでした。

 

理不尽な扱いにいたたまれなくなり、僕が「体調がすぐれないので、これで失礼いたします」と席を立った瞬間、個室に料理を運んできた料亭の女将が口を開きました。

 

女将の正体とは

女将は上司に向かって静かに言いました。

 

「お話中のところ失礼いたします。お客様、大変お疲れのようにお見受けいたしましたので、こちら料理長から、胃にやさしい特別なお椀をご用意させていただきました。どうぞお召し上がりくださいませ」

 

僕だけを特別扱いする女将の洗練された振る舞いに、上司は顔を真っ赤にして「なんだその扱いは! 俺たちにはないのか!」と声を荒らげました。すると女将は、静かに上司へ向き直り、一枚の名刺を差し出しました。

 

「申し訳ございません。実は以前、B編集部のこちらのお客様には、私の連載コラムの件で大変お世話になりまして…。その節は誠にありがとうございました」

 

上司は差し出された名刺を見て、顔からスッと血の気が引いていました。なんとこの女将は、うちのカルチャー雑誌・Bで連載を持っている人気マナー講師のA子さんだったのです、普段はこの料亭で女将をしており、メディアには顔を出さずに執筆だけをおこなっていました。僕は以前、執筆原稿の受け取りでこの料亭を訪れ、ご本人から正体を明かされていたのです。

 

上司は彼女の正体を知り青ざめましたが、負け惜しみのように「実は、A子さんが連載されているBは売り上げが低迷しているので、来期は予算を削る予定なんです」と言い訳めいた言葉を吐きました。そして後日、上司は人事部に私の「業績不良」を大げさに報告したようで……。介払いされる形で、僕は事実上、Bの編集部への異動辞令を受け取ることになりました。

 

A子さんの協力もあり…

それから2カ月後、連載の打ち合わせのため、僕はA子さんのいる料亭へ。A子さんも雑誌の売り上げのためにいろいろとアイデアを出しながら、「私でよければ、なんでも協力します」と言ってくれたのです。売り上げは低迷しているものの、Bには根強いファンもおり、そんな雑誌がなくなってしまうのは惜しいとのこと。

 

そこで僕は、A子さんが普段は料亭の女将として第一線で接客に立っているという「現場のリアルな経験」を活かした企画を提案しました。理不尽な上司や理不尽なクレームをスマートにかわす、現場発の実戦的ビジネス処世術という現代のニーズに刺さる特集です。A子さんも「雑誌のためなら」と、初めてメディアへの顔出しと経歴の公表を承諾してくれたのです。

 

企画の立ち上げから数ヶ月の準備期間を経て、満を持して発売された特大号。実社会で培われた説得力のあるマナー解説と、女将としての凛とした佇まいは読者の大きな反響を呼び、発売直後からSNSで話題になりました。Webメディアでの転載もあり、デジタル版の定期購読者が増加。雑誌の売り上げは回復し、見事に休刊の危機を乗り越えることができたのです。

 

理不尽な上司のその後

それから半年後、上司の横暴な言動に社員たちの不満が爆発。次々と優秀な社員が離職する事態に発展していきました。部署の業績悪化と労働環境の悪化を重く見た人事部と役員会の判断により、上司は着任からわずか1年半で役職を解かれ、別部署へ異動となりました。

 

社内の空気が少しずつ改善に向かう中、僕はA子さんに雑誌の好調ぶりを報告するため、再び料亭を訪れました。

 

僕が「A子さんのおかげです。本当にありがとうございました」と頭を下げると、A子さんは「あなたが新しい企画を形にしてくださった結果です」と言ってくれました。

 

彼女からの温かいねぎらいの言葉に、僕は救われる思いがしました。理不尽な異動から始まった新しい部署での仕事ですが、今では大きなやりがいを感じています。これからも読者に求められる良い雑誌を作っていけるよう、仕事に邁進していきたいと思います。

 

※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

 


 

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ライターベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班

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