義父の介護も家事も私ひとり
義父の介護が始まってから、私の生活は一変しました。
仕事を終えて帰宅すると、食事の準備や家事に加えて義父の世話。義母は「私は疲れているから」とほとんど手伝わず、夫も残業や休日出勤を理由に家にいる時間が減っていきました。義父の通院付き添いも、夜間の対応も、ほとんど私ひとりでおこなっていたのです。
以前は介護の相談にも乗ってくれていた夫でしたが、いつしか家のことに関心を示さなくなっていきました。限界を感じた私は、次第に「このままの生活を続けていていいのだろうか」と思うようになっていったのです。
そんなある日、夫がスマートフォンを常に持ち歩き、誰かと頻繁に連絡を取っていることに気付きました。
発覚した夫の裏切り
違和感が続いた私は、夫と話し合うことにしました。「最近帰りが遅いよね。正直に話して」と切り出すと、夫はしばらく黙り込んだ後、職場の女性と特別な関係になっていることを認めました。
私は怒りと失望でいっぱいになりました。義父の介護や家事、娘のことまで私ひとりに押し付けながら、自分は別の女性との時間を優先していたのです。夫の裏切りが発覚したことで、私の中で何かが切れました。
「もう無理。離婚したい」
私がそう言うと、夫は一瞬驚いたような顔をしました。ところが次の瞬間、開き直るように「そうかよ。じゃあ俺は彼女と再婚する」と言ったのです。さらに夫は、
「離婚しても親父の介護は今まで通り頼むぞ」
「今さら俺たちだけじゃ無理だからな」
と、当然のことのように言い放ったのです。その言葉で、私の気持ちは完全に冷めました。「あなたの親の介護は、あなたたち家族で考えて」と、私はきっぱり告げました。
娘と選んだ新しい生活
夫の言葉を聞いた私は、この家に残る理由はもうないと感じました。娘とも話し合った結果、実家へ戻ることを決めたのです。娘も以前から義両親との同居生活に息苦しさを感じていたようで、「お母さんと一緒に行く」と言ってくれました。
実家へ戻ってしばらくすると、夫から連絡がありました。不倫相手にプロポーズをしたものの、義両親との同居や介護が必要なことを知ったとたん、あっさり断られたのだとか。
その後は夫と義母だけで生活を回していたそうです。しかし、介護や家事の負担が想像以上だったらしく、私に「一度話がしたい」「頼むから戻ってきてくれ」と言ってきたのです。
しかし私はもう戻るつもりはありませんでした。夫や義母が向き合うべき介護や家事を、私だけが背負い続ける生活には戻れないと思ったからです。
私の決断
その後、話し合いを経て私たちは離婚しました。
今回の出来事を通して痛感したのは、家族だからといって我慢を続ける必要はないということです。私は長い間、「自分が頑張れば何とかなる」と思っていました。しかし、自分ばかりが負担を抱え続ける関係は長くは続きません。
娘と新しい生活を始めた今は、あのとき決断してよかったと思っています。自分と大切な人を守るために必要な選択だったと感じています。
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不倫が発覚しただけでも大きな裏切りですが、それ以上に驚かされるのは「離婚しても親の介護は続けてほしい」と当然のように言い放った夫の態度です。主人公が抱えていた負担や気持ちに向き合おうとしなかった夫の姿勢が、夫婦関係の溝を決定的なものにしてしまったのかもしれません。自分と娘さんのために新しい一歩を踏み出した主人公の決断が印象的なエピソードでした。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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