私が「たまには旅行でも行こうか」と誘っても、「疲れているから」と断られるばかり。以前は一緒にやっていた家事もほとんど手をつけなくなり、気づけば私がすべて担当するようになっていました。
さらに気になったのは、夜遅くにベランダへ出て誰かと楽しそうに電話をしていること。
最初は仕事の相談かと思っていましたが、どこか様子がおかしい――。不安を抱えた私は、真実を知るために探偵へ調査を依頼しました。
判明した妻の裏切り
調査結果を受け取った私は、言葉を失いました。妻は勤務先の上司と不倫関係にあったのです。相手も既婚者でした。
私は証拠をそろえたうえで妻に事実確認をしました。すると、妻はあっさりと関係を認めたのです。
「彼とは本気なの」
「彼も離婚を考えているみたいだから、私たちも別々の人生を歩いたほうがいいと思う」
そう言って離婚を切り出してきました。
私は大きなショックを受けましたが、証拠もそろっていたため離婚協議を進めることにしました。
その話し合いの中で、妻は意外なことを言い出しました。
「私が浮気した責任はあなたにもある、あなたが私を放置したからいけないの」
「車は私が使うから、慰謝料代わりにちょうだい」
その車は、私が長年大切に乗ってきた愛車でした。ところが離婚協議中に、妻が不倫相手との外出にもその車を使っていたことを知ったのです。その事実を知った瞬間、私の中で車への愛着は一気に消え失せてしまいました。
離婚条件の調整を進めるなかで、私は車を譲渡することに同意し、名義変更や必要な手続きも正式に済ませました。
こうして私たちは離婚し、それぞれ別の人生を歩むことになったのです。
離婚後にかかってきた1本の電話
離婚から数カ月後のこと。突然、元妻から電話がかかってきたのです。
久しぶりの連絡に驚きながら電話に出ると、元妻はひどく慌てた様子。話を聞くと、譲渡した車で事故を起こしてしまったというのです。
そして元妻は、「どうして保険が使えないの!?」と私に怒鳴ってきました。
詳しく聞くと、妻は名義変更後に保険の契約内容を十分確認していなかったよう。事故後になって補償の問題が発覚したとのことでした。
しかし、その車はすでに元妻名義です。保険契約についても、私が関与する立場ではありません。そもそも私たちはすでに離婚しており、法的にも生活上も無関係な存在です。
私は落ち着いて、「車の名義も契約関係も、もう僕には関係ないよ」と伝えました。元妻は何か言い返そうとしていましたが、私はそれ以上話を続ける気になれず、そのまま電話を切りました。
新しい人生
電話を切ったあと、私は窓の外を眺めました。静かな夜空には星が輝いていて、不思議と心が落ち着いたのを覚えています。
裏切られた当時は、自分の人生が終わったような気持ちでした。しかし今振り返ると、あの離婚は私にとって新しい人生を始めるきっかけだったのかもしれません。
すぐにすべてを忘れられるわけではありませんが、自分自身の幸せを大切にしながら、一歩ずつ前へ進んでいこうと思っています。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。