夫の帰宅は深夜に及ぶことが増え、ほとんど顔を合わせない日々が続いていました。そんなある日、突然「離婚したい」という申し出が……。
一方的な夫の態度に納得できず、話し合いの場を設けることにしました。
離婚したいワケ
離婚の理由を尋ねると、驚いたことに「お前にも責任がある」と言われました。自分は社会的立場が上がって人として成長したけれど、結婚前から何も変わらない私を見ているとウンザリする、と話します。
さらに、見た目の衰えまで指摘……。あまりに理不尽な言い分に、悲しみよりも激しい怒りが込み上げてきました。
そもそも、どれだけ考えてもどうにも腑に落ちません。そんな理由はただの建前で、ほかに決定的な理由があるに違いないと考えた私は、調査会社に依頼することにしました。すると予想通り、夫には不倫相手がいたのです。
後日、不倫の事実を突きつけると、夫はあっさりと認めました。相手は若くて美人な社長令嬢で、すでに再婚を考えているとのこと。
これから彼女の両親と同居する予定らしく、「向こうの広い家で暮らす予定なんだ」「お前と違って、彼女と結婚すれば俺の将来は安泰だからな」と、悪びれもせず勝ち誇っていました。
しかも不倫相手は、夫が既婚者だと知りながら「どうしても付き合いたい」と迫ってきたそうです。どちらも最低な人間だとわかり、かえって潔く未練を断ち切ることができました。
もちろん、不貞を知ったからには、ふたりに対してきっちり慰謝料を請求するつもりです。そう伝えると、夫は「いくらでも払ってやる」と大口をたたいていました。
その後、弁護士を通じて二人への慰謝料の条件をしっかりと書面に残し、離婚届を提出。夫の荷物はすべて、不倫相手との新居へ送りつけてやりました。
心から祝福「再婚おめでとう!」
「無事に再婚したよ。お前と違って彼女は社長令嬢だからな」「いやー、本当に別れて正解だったわ」
離婚して早々、わざわざそんな自慢の連絡をしてきた元夫は、どうやら再婚を果たし、自分がいかに「勝ち組」になったかを誇示したくてたまらないようです。
私は、浮かれた元夫に本当のことを教えることにしました。
「本当におめでとう! これからの借金返済、頑張ってね!」
私の言葉に、元夫は意味がわからず硬直したことでしょう。彼は何も知らなかったのです。再婚相手である彼女の父親の会社は、いまや資金ショート寸前。倒産はもう目の前でした。
調査会社が掴んでいた情報によると、彼女の家族が抱える借金は数千万円規模。法的に元夫が背負う義務まではないものの、彼が夢見ていたきらびやかな「逆玉ライフ」が崩れ去ったことだけは間違いありません。
夫の末路
慌てて事実を確認し、自分が置かれている状況を理解したのでしょう。数日後、元夫は手のひらを返したように私に泣きついてきました。
「自分は騙された」「やっぱり妻にすべきはお前しかいない、やり直したい」と……。どこまで都合が良いのだろうと、呆れるばかりです。
元夫の裏切りは到底許せるものではありませんが、自業自得な彼の境遇を見て、少しスカッとしたのも事実です。
その後、私はすぐに連絡先を変えたため、元夫が今どこでどうしているかはわかりません。過去のことはすべてリセットし、これからは自分の新しい人生を思いきり楽しもうと思います!
◇ ◇ ◇
不倫相手のステータスや条件だけで再婚を決めた結果、予想外のトラブルに巻き込まれてしまった元夫。目先の利益や華やかな肩書に囚われているときほど、冷静な判断ができなくなってしまうものです。
不誠実な行動は、最終的に自分自身に返ってくるのでしょう。誠実に行動することの大切さを改めて教えてくれますね。