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「出ないのに吸わされて、かわいそう」授乳のたびに責める元保健師の母…現役の助産師に論破された結果

元保健師の実母から、授乳のたびに投げかけられる「出ないおっぱいを吸わされて子どもがかわいそう」という心ない言葉。第3子の授乳中、ついに私の我慢は限界に達します。落ち込む私のもとに現れたのは……。

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監修者プロファイル

助産師関根直子

筑波大学卒業後、助産師・看護師・保健師免許取得。総合病院、不妊専門病院にて妊娠〜分娩、産後、新生児看護まで産婦人科領域に広く携わる。チャイルドボディセラピスト(ベビーマッサージ)資格あり。現在は産科医院、母子専門訪問看護ステーションにて、入院中だけでなく産後ケアや育児支援に従事。ベビーカレンダーでは、妊娠中や子育て期に寄り添い、分かりやすくためになる記事作りを心がけている。自身も姉妹の母として子育てに奮闘中。
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私を追い詰める、元保健師の母

第3子の次男を出産し、実家に里帰りしていたときのことです。元保健師の母は、私にとって誰よりも頼りになる存在のはずでした。ところが、授乳のたびに母は、「ホントに出てる? 出ないおっぱいを吸わされて次男くんもかわいそうにねぇ」と、不安を煽るような言葉をぶつけてくるのです。

 

思い返せば1人目、2人目のときもそうでした。母は「私は産後、服がびっしょり濡れるほど出ていたわ。朝起きたらいつも大変で……」と、自分の経験を自慢げに語るのでした。確かに私は服に母乳が滲むほどではなく、自分ではきちんと出ているのか、飲めているのか確証はありません。育児用ミルクは満腹なのか苦手なのか、3人ともほとんど飲まず……。そんな産後メンタルが不安定な時期に、自分でも不安に感じていることを何度も指摘されて、私は心底うんざりしていました。

 

 

とはいえ、日中は夫が仕事で不在だったので、家事や3歳と1歳の上の子のお世話などのため、実家の母を頼るほかありません。助産師さんに「きちんと赤ちゃんも大きくなってる」「母乳も十分出ていると思うよ」と言ってもらえても、実母から否定され続ける日々。元保健師の母は、乳幼児健診などで指導していた立場なのに、「私の味方にはなってくれないんだ」と今回も暗い気持ちで過ごしていました。

 

そんな状況が変わったのは、自宅訪問に来てくれたベテラン助産師さんのひと言がきっかけでした。いつものように母が「この子、ちゃんとおっぱい出てるのかしら? 全然張ってないみたいだし~」と話し始めたときのことでした。助産師さんは、遮るように「お母さん、差し乳ってご存じですか? 張っているから出ている、張ってないから出ていないというわけではないんですよ。胸が張ってよく出ている人もいれば、張ってなくても出ている人もいるんです。娘さんの不安を煽るのは、母乳分泌を妨げるストレスでしかありません!」と言い切ったのです。

 

 

現役のプロによる正論に、顔を真っ赤にして黙り込む母。今までさんざん私を見下してきた母の強気な態度が一変し、それ以降、自分の経験だけをもとにした口出しはされていません。

 

職場での話を聞く限り、母はきっと「保健師」という仕事をしているときは、ママや赤ちゃんに寄り添った言葉をかけていたと思います。しかし、実の娘相手となると、自分の経験をもとにもっと込み入ったアドバイスをしてしまいたくなったのかもしれません。とはいえ、身内であっても、産後のデリケートなママにかける言葉として、「自分の経験マウント」は不要だと私は思います。自分自身も、自分の経験だけで語ってしまわないよう、相手の思いや不安を汲み取れる人間であろうと強く思った出来事でした。

 

◇ ◇ ◇

 

産後のデリケートな時期に、元専門家でもある実のお母さまから繰り返し否定的な言葉をかけられるのは、本当につらいですよね。ただ、担当の助産師さんに「きちんと大きくなっている」「母乳も十分出ていると思う」と言ってもらえているということなので、安心して大丈夫です。お母さまにもそのことを伝えたり、今回のように助産師さんから直接言ってもらったりすると、きっとわかってもらえると思います。


助産師さんがお母さまに伝えた「差し乳」とは、普段は胸が張らずやわらかい状態で、赤ちゃんが吸い始めたタイミングで母乳の分泌が一気に増えることをいいます。

生後2〜4ヶ月ほど経って授乳のリズムが安定してくると、差し乳に変わっていくことが多いとされていますが、もちろん個人差もあり、産後すぐに差し乳になる方もいます。

 

差し乳だと胸が張っていないため、「母乳の量が足りているかわからない」と不安になるママは少なくありません。しかし、母乳自体は常に生産され続けているので安心してください。

 

それでも「本当に出ているかな?」と心配になったときは、赤ちゃんの排泄頻度や量が減っていないか、体重が順調に増えているかなどを確認してみましょう。不安が続く場合は、一人で抱え込まずかかりつけの助産師さんや母乳外来に相談してみてくださいね。
 

 

監修者:関根 直子(助産師)

著者:三枝美乃梨/30代・主婦。4歳の娘、2歳と1歳の息子の育児に明け暮れる母。3人同時にお昼寝させるため、昼食後のドライブを日課にしている。ドライブスルーでコーヒーを買って飲むのがルーティン。

 

作画:yoichigo

 

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年2月)

 

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