結婚したけれど
就職して間もなく、Aは「一緒に住みたい」と僕がひとり暮らしをしているアパートに転がり込んできました。「生活費を負担してくれたら、家事は全部引き受ける」という約束だったのですが……。実際に2人の生活が始まると、彼女は掃除も料理もほとんどせず、空いた時間で始めた動画配信の活動に夢中。
どうやら、僕の安定した収入を生活の基盤にしつつ、自分のやりたい活動に専念するのが目的だったよう。当時の僕は、Aがやりたいことを見つけて楽しそうにしているのならとできる限り応援し、言われるがままに結婚もしました。
結婚から数年が経ち、Aのチャンネルは少しずつ登録者を伸ばしていきました。しかし、収入が増え始めるにつれて、彼女の態度は次第に冷たくなっていったのです。
ある夜、話しかけようとした僕に対し、Aは突然「私のチャンネルはうまくいってる。あなたはさえないし、一緒にいてもつまらないから離婚しよう」と告げてきて……。驚いて何も言えない僕に、Aは「初めから安定した給料が目的だったんだ。私のほうが稼げるようになった今、底辺サラリーマンのあなたは用済みなの」と言い放ちました。彼女のあまりの冷酷さに傷ついた僕は、争う気力すら湧かず……。慰謝料などの条件も求めないまま、離婚に同意するしかありませんでした。
海外赴任で新たな出会い
突然の別れにひどく落ち込んだ僕は、その悲しみを忘れるように仕事に没頭。元妻が配信をしている間、僕は語学の勉強をしており、それが評価され念願だった海外支社への赴任が決まりました。新しい環境でやり直せる、良いチャンスだと思いました。
異国での生活や業務には戸惑うこともありましたが、現地支社に駐在し、サポート業務を担当していた日本人スタッフ・Bさんが支えてくれました。彼女は語学や現地の慣習に不慣れな僕を気にかけてくれて……。
あるとき、赴任の直前に離婚した経緯を打ち明けると、Bさんは自分のことのように親身になって話を聞いてくれました。いつでもまっすぐ僕を励ましてくれる彼女は、いつの間にか僕にとってなくてはならない存在に。僕たちはプライベートでも親交を深め、お付き合いすることになったのです。
彼女の支えもあり、僕は現地でのプロジェクトを軌道に乗せることに成功。そして5年後、本部の海外事業部で昇進し、日本へ帰国することになったのです。Bさんもまた、異動希望を出して一緒に帰国してくれました。
5年ぶりの再会
帰国して本社に出社し始めたある日、1階の総合受付から「お約束のない女性が、どうしても会いたいと粘っていて困っている」と内線が入りました。嫌な予感がして向かおうとすると、事情を察したBさんが心配して付いてきてくれました。受付に着くと……そこには5年ぶりに見るAの姿がありました。僕のビジネス用SNSでの昇進報告を見たらしく、直接押しかけてきたとのことでした。
僕の姿を見るなり、Aは「あのころは調子に乗っていたから…もう一度やり直したい」とすがりついてきました。彼女の動画チャンネルは、再生回数を稼ぐために過激なゴシップを取り上げるようになり、炎上を繰り返していたと噂で聞いていました。その結果、ファンも離れてしまったのでしょう。収入が激減したAが、再び僕の安定した収入を頼ろうとしているのは明らかでした。
僕の隣に必要なのは
そんなAの言葉を聞いた僕は、「すでに離婚は成立してるよね? 復縁する気は一切ありません。しかも…」と僕はそばで心配そうに見守っていたBさんを紹介。近々結婚する予定だということを伝えると、Aは「なんで!? もう婚約者がいるなんてありえない!」と大声で暴れ出して……。近くの警備員が心配して声をかけに来たため、悔しそうにその場を離れていきました。
警備員に連れ去られた後、Aが今どうなっているのか気になり、アカウントを覗くと……。彼女は度重なる規約違反でアカウント停止処分を受けていました。共通の友人から聞いた話ですが、彼女は実家に戻ったそうです。
その後、婚約していたBさんと無事に入籍を果たした僕。公私ともに支えてくれる最愛の妻と共に、穏やかで充実した日々を送っています。過去のつらい経験があったからこそ、お互いを尊重し合えるこのささやかな幸せを、何よりも大切にしていきたいと思っています!
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように!