うんちがどうなったら便秘?おすすめ対処法は【3児ママ小児科医の育児】

2019/11/21 10:30
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東京衛生病院小児科の小児科医保田典子先生のコラム「3児ママ小児科医のラクになる育児」。私生活では7歳5歳3歳の子育て中という3児のママ小児科医が、ママたちの暮らしをグッとラクにしてくれる話を教えてくれます。今回は便秘の目安、対処法などについてです。
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便秘

 

こんにちは、東京衛生病院小児科の保田典子です。私生活では7歳、5歳、3歳の子育て中です。小児科の外来では1年を通して便秘のご相談があります。排便って、意外にも、赤ちゃんの生活の質や元気度に関わってくる子育ての大事なポイントのひとつなんです。便秘の目安、対処法などについてお話します。

 

「便秘」ってどんな状態?

国際的な診断基準によると、

 

4歳未満の小児では、以下の項目の少なくとも2つが1カ月以上あること

 

1. 1週間に2回以下の排便
2. トイレでの排便を習得した後、少なくとも週に1回の便失禁 
3. 過度の便の貯留の既往
4. 痛みを伴う、あるいは硬い便通の既往 
5. 直腸に大きな便塊の存在 
6. トイレが詰まるくらい大きな便の既往

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随伴症状として、易刺激性(いしげきせい/些細なことで不機嫌になる)、食欲低下、早期満腹感などがある。大きな便の排便後、随伴症状はすぐに消失する。
乳児では、排便が週2回以下、あるいは硬くて痛みを伴う排便で、かつ診断基準の少なくとも1つがある場合、便秘だとみなされる。

 

……とあります。

 

1日1回出るのが理想なのですが、週に1回でも快便の子もいれば、2日出ないとうんちが硬くなってしまって、出すときに苦しんでしまう子もいます。そんな子や、硬いうんちでおしりが切れちゃう子などは、早めに対処した方がいいでしょう。


本人が出るときに苦しくならなけらば、数日に1回でもOKです。ただ、少し便秘程度でそのまま体調が順調ならいいのですが、何か他の体調不良がきっかけで腹痛になったり、嘔吐が止まらなかったりすることもあります。便秘って、個人個人で結構差があり、見極めが難しい病気なのです。

 

どうなったら対処したほうがいい?

まずは、3日うんちが出なかったら、下の便秘対処法を試してみてください。

その時に、「うんちが硬くなっている」「出すときに苦しそう」などあれば、見守る期間をもっと短くしてみましょう。
 

逆に、「綿棒で出なかったけど、数日後スルッと出た」という子は、4日様子をみてみる、というのも良いかと思います。

 

うんちがちゃんと出ていると思っていても、少しずつ溜まっていた、ということもあるので、お子さんの排便状況だけではなく、お腹の張り具合や食欲の状態も見てあげてくださいね。

 

便秘になったら、どうすればいい?

 

子どもが便秘で苦しまないためには、やはり「水分をたくさん摂る」「繊維質が多い食べ物を摂る」が王道です。
 
うちの子どもたちにはバナナやさつまいもなど「これを食べるとうんちが出る」という鉄板食材があるので、便秘が気になりだしたら、それを食べさせています。

 

うんちを出してあげる方法として、この3つがおすすめです。

 

綿棒浣腸

綿棒浣腸は、綿棒の先にベビーオイルやワセリンを少量つけ、1~2cmほど肛門に入れて、やさしく「の」の字を書くようにクルクル回します。あまり深く入れ過ぎると、腸を傷つけてしまうことがあるので注意してください。この方法は、うんちが肛門近くまで降りてきていないと刺激しても出ないので、なかなか降りて来ない子には向きません。出なくても焦らずに。

 

グリセリン浣腸

市販の浣腸液があるので、それを使ってみてください。綿棒浣腸で出なくてもグリセリン浣腸だと出たりしますし、何より速効性があるので、コントロールしやすいです。(説明書の容量を守るようにしましょう。生後4カ月未満の赤ちゃんが使える市販薬はありません)

 

お腹マッサージ

特に、ヒマシ油(ドラッグストアで売ってます)を使ってマッサージすると、皮膚から浸透して自然の下剤効果があり、少し出やすくなります。すぐ出したいときにはおすすめしません。

 

マッサージの方法は、なでるようにするのではなく、おなかの右下(向かって左下)を強めに押す ⇒ 少し上に場所を移して押す ⇒  おへその上を押す……といった具合に、おなかを時計回りにギュッギュッと続けて押していってあげるのが効果的です。少し強めがいいですが、お子さんがオエッてならない程度にしてくださいね。


慣れてくると「これだけうんちが出てないから、急がなきゃ痛がっちゃうぞ…!」というタイミングがわかってくると思うので、そのときの状況に合わせてこれらの便秘対処法をやってみてください。

 

【月齢別】おすすめ便秘対処法

浣腸やお薬は癖になるからなるべく避けた方がいいと言われたりしますが、そのまま放っておいて苦しいのはお子さんなので、きちんと対処してあげましょう。

 

1. 新生児~寝返りするくらいまで

綿棒浣腸かグリセリン浣腸がおすすめです。綿棒浣腸は、うんちが肛門の近くまできてないと出ないので、あまりしょっちゅうやりすぎても出ません。なかなか出ない場合は、一度小児科で綿棒浣腸のやり方を指導してもらうといいと思います。お手軽で、調節がしやすい方法です。

 

2. 寝返り~2歳くらいまで

グリセリン浣腸か下剤の内服がおすすめです。綿棒浣腸ってちょっと時間がかかる処置なので、寝返りしだすとなかなかゆっくり綿棒でグリグリできません。グリセリン浣腸なら、「えいやっ!」と入れておむつをはかせておくだけでいいので、お手軽です。そして、速効性があるので、出したいと思ったときに使えばいいから調節しやすいです。

 

3. 乳児期以降

乳児期以降は下剤内服がおすすめです。なんといっても浣腸をいやがるお年頃、そしてなかなか無理やり浣腸をするのも難しいです。小児科で相談すれば、お子さんに合った量をオーダーメードで出してもらえますし、その後市販の下剤で合うものが見つかれば、それでもいいと思います。下剤のほとんどは腸内で作用して体の中には入らないので、あまりおなか以外の副作用を心配する必要もありません。

 

受診の目安は?

●4~5日うんちが出ない
●よく踏ん張っている、おなかを痛がっている様子がある
●痔ができた
●いつもコロコロうんちしかでない
●うんちを出すときに泣くほど痛がっている
●便秘で飲みや食べが悪くなってきた

 

これらの症状があったときに、小児科の受診を考えてみましょう。個人差が多い「うんち」問題。うまく小児科を活用して、スムーズで安心な生活ができるといいですね。快適うんちライフでおなかの不安がない子育てをしましょう!

 

著者

医師 保田典子 先生

小児科 | 医療法人アドベンチスト会東京衛生病院 小児科医師


医療法人アドベンチスト会東京衛生病院 小児科医師。株式会社メドイース 代表取締役。2003年筑波大学医学部卒業、国立国際医療センター、大阪市立総合医療センター小児循環器内科勤務を経て、2014年東京女子医科大学大学院博士課程修了後現職。小児科専門医。一般診療、小児循環器診療に加えて、漢方治療や発達相談にも対応している。


経歴

2003年 筑波大学医学専門学群卒業
大阪市立総合医療センター小児循環器内科研究医
国立国際医療センター小児科臨床研修指導医
東京女子医科大学大学院
2014年より東京衛生病院勤務
2019年株式会社メドイース創業



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