背中の激痛に耐えられず…

50歳を過ぎたころから、膝の痛みや体のだるさなど、さまざまな不調が続いていました。そんな中、あるときから背中の右半分だけに強い痛みが出るようになったのです。
最初は「そのうち治るだろう」と思い、しばらく様子を見ていました。しかし、背中の痛みは一向に治まらず、むしろどんどん強くなっていきました。
しまいには、どの体勢になっても痛みが治まらず、一睡もできない日々が続き、体力がどんどん奪われていきました。ネットで症状を調べると、「背中の片側の痛みでは肺や内臓の病気が疑われることもある」といった情報を目にし、不安が募るばかりでした。そうして半年ほど我慢した末に、大きな病院で詳しい検査を受けることにしました。
もっと早く受診すればよかった
「もしかして、がんだったら……」とドキドキしながら医師の説明を受けましたが、告げられた診断名は意外なものでした。
「五十肩ですね」
思わず「えっ、五十肩……?」と声が出てしまいました。私の周りにも五十肩になった人はいましたが、皆そろって「腕が上がらない」「肩が痛い」と話していて、背中まで強い痛みを感じるとは思っていませんでした。
私の場合は、腕や肩の痛みよりも背中の右半分の激痛があまりに強く、腕や肩の症状に気付いていなかったのだと思います。振り返れば、半年間も我慢し続けていた背中の痛みは、まさか五十肩によるものだったとは夢にも思いませんでした。
この五十肩は、診断がつく前の半年間も含め、症状が落ち着くまで1年半ほどかかりました。注射などの治療方法もありますが、私の場合は時間の経過とともに少しずつ良くなっていきました。
あの眠れないほどつらい日々を思い出すと、「もっと早く受診していれば……」という気持ちになります。あのときすぐに病院へ行っていれば、がんかもしれないと不安に思うこともなく、痛みに耐え続ける必要もなかったのかもしれません。
◇◇◇◇◇
今は、背中の激痛が消え、穏やかに過ごせる日々に感謝しています。そして、あの経験が私にとって「体に異変を感じたら早めに受診しよう」という大切な教訓になりました。
監修/中村光伸先生(光伸メディカルクリニック院長)
整形外科医の知見から骨の仕組み、体の動かし方を活かした骨のトレーニングを提唱する骨の専門医。骨の強化と全身の機能回復を両立する「骨たたき」を考案。若々しい体を取り戻す「リバースエイジング」の専門家としてメディアにも多数出演。著書に『医者が考案した骨粗しょう症を防ぐ1分間骨たたき』『ひざたたき 世界一かんたんな健康法』(アスコム)。
著者:林田昌子/50代女性・主婦
イラスト:sawawa
本当に四十肩?右肩の痛みはどんどん増すばかり

40代の夫は年に数回、地元や県外のマラソン大会に応募しフルマラソンへ出場していました。
その日も夫は県外のマラソン大会へ出場。無事フルマラソンを完走して帰宅するために電車に乗りました。持っていたボストンバッグを網棚へ載せようと両腕で持ち上げた途端、夫の右肩に急な激痛が走ったそう! そのときは「気のせいかな?」と思い、腕を上げ下げしたり回したりして確認したそうですが、どうにもこうにも痛かったのだそうです。
そして翌朝。夫が目覚めると、昨晩よりもさらに痛みが増していたよう。スーツもまともに着替えられず、右腕を動かしただけで激痛が走る始末でした。会社で毎朝おこなわれるラジオ体操でも、腕が痛すぎていつもどおりに体操できなかったと言います。
夫が「四十肩ってこんなに痛いの?」と思っていた矢先、会社の先輩から「四十肩は下手に動かし過ぎないほうがいいよ。湿布薬を貼っておとなしくしているのが1番」と言われたそう。夫は年上の先輩からのアドバイスに妙に納得。その日は腕をあまり動かさないよう意識しながら1日を終え帰宅したんだそうです。
しかし次の日、あまりにも右肩が痛むため、かかりつけの整形外科を受診しました。
初めて耳にした「石灰性腱炎」とは?
検査の結果、右肩の痛みは「石灰性腱炎(せっかいせいけんえん)」であることがわかりました。
調べたところ石灰性腱炎は、40~50歳代の女性に多く見られ、肩腱板内に沈着した石灰によって急性の炎症が起こる病気だそうです。石灰は当初ミルク状で、時間の経過とともに硬くなり、腱板から滑液包内に破れ出ると激しい痛みが出ることがあるとのこと。「石灰沈着性腱板炎(せっかいちんちゃくせいけんばんえん)」が正式名称のようです。
夫は先生から「相当痛かったでしょう」と言われ、早めに受診してよかったと安堵したそうです。
先生によると、石灰性腱炎の詳しい原因はまだ十分にはわかっていないとのことでした。
治療としては、消炎鎮痛薬や外用薬が処方され、痛みが引くまで激しく動かさないよう注意されました。特に指示されたわけではないですが、右肩が治るまでの間は念のため禁酒し健康的な生活を意識。1週間ほどすると、あれだけ痛かった右肩の炎症は落ち着いたようで、夫もようやく通常生活に戻れたのでした。
◇◇◇◇◇
現在でも、完全に右肩の痛みがなくなったわけではないようです。しかし、普段どおりの生活が送れているので、本人はひとまず安心しているようです。ルーティンのランニングも復活し、フルマラソン完走へ向けて意欲的に取り組んでいるところです。夫はこれまで下半身を重点的にストレッチしていましたが、最近では肩回りのストレッチも意識しておこなっています。
再発の恐れがあるかどうかはわかりませんが、夫はもう二度とあの痛みを味わいたくないと言い、ストレッチを継続して頑張っています。
監修/中村光伸先生(光伸メディカルクリニック院長)
整形外科医の知見から骨の仕組み、体の動かし方を活かした骨のトレーニングを提唱する骨の専門医。骨の強化と全身の機能回復を両立する「骨たたき」を考案。若々しい体を取り戻す「リバースエイジング」の専門家としてメディアにも多数出演。著書に『医者が考案した骨粗しょう症を防ぐ1分間骨たたき』『ひざたたき 世界一かんたんな健康法』(アスコム)。
著者:福代ことは/40代・ライター。夫が単身赴任中のため、2011年、2015年、2020年生まれの3人の子どもを1人で育児するワンオペママ。コーヒーとスイーツが大好物。1人の時間を見つけてはカフェ通いしてストレス発散している。
まとめ
体験談で紹介した2人はいずれも、命に関わるような重い病気ではありませんでした。しかし、背中や肩の強い痛みが、重大な病気のサインとして現れることもあります。軽く考えず、いつもと違う異変を感じた場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています
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