記事サムネイル画像

上司「邪魔だ!ガキ連れてくんな」傲慢男→娘「ママ助けて!」BBQでの大逆転に絶句したワケ

その日は、川のせせらぎが心地よい、絶好のBBQ日和でした。会社が主催するイベントで、今回は社員の家族も招待して良いというアットホームな企画です。私は、妻とまだ幼い娘と一緒に参加することにしました。

家族みんなで楽しむはずの休日

実は、私たち夫婦には会社に秘密にしていることがありました。私の妻は、この会社の代表取締役社長なのです。社内では社長のプライベートは徹底して守られており、社員たちも社長の素顔を知る者はごくわずか。私たち夫婦も職場ではあくまで「社長と部下」という線を引いて接しており、私が社長の夫であることは一部の役員以外には伏せていました。今回のBBQも、妻が社員やその家族と自然に交流したいという思いから実現したもの。娘にも「今日は会社の人たちがいるから、ママのことは社長さんって呼ぼうね」と事前に伝えてありました。


私は、娘の小さな手を握りながら、少しだけ緊張を隠して会場に向かいました。広い河原には、多くの社員とその家族が集まり、美味しそうな肉が焼ける香ばしい匂いが漂っています。久しぶりの外での食事に、娘も目を輝かせていました。そんな家族の穏やかな姿を見て、私はこの平和な日常を何よりも大切にしたいと感じていました。

 

「邪魔者」扱いに隠された、上司の傲慢さ

楽しい雰囲気に水を差す人物がいました。私の直属の上司である男性です。彼は以前から社長に強い執着を持っており、会社内でも「いかに社長に自分を売り込むか」ばかりを考えているような人でした。

 

彼が社長の姿を見つけるなり、周囲をかき分けて近づいていきます。そんなとき、偶然娘が彼の足元で立ち止まりました。すると彼は、あからさまに不快そうな顔をしたのです。

 

「おいおい、なんだよ。子どもまで連れてきたのか?」

彼は娘を見下ろすようにして鼻で笑い、私に向かって言いました。

 

「会社行事に子どもを連れてくるなんて、社長への家庭的アピールのつもりか? 底辺社員が子どもをダシにして取り入ろうとしてんじゃねぇよ。俺の邪魔をするな」


娘は彼の剣幕に驚き、恐怖で涙を浮かべ始めました。娘に対して怖い思いをさせた申し訳なさと、理不尽に子供を罵倒された怒りが体中で渦巻きます。しかし、ここで私が感情的に言い返せば、妻の立場を悪くしてしまうかもしれません。 私は拳を握りしめ、必死に言葉を飲み込みました。少し離れたところで、社長である妻が静かにこちらの様子を伺っているのが見えました。

 

変わらぬ誠実さと、妻からのアプローチ

その上司は、私への暴言を吐いたあと、今度はターゲットである「社長」のもとへ突進していきました。 「社長! あんな騒がしい社員の家族など放っておいて、こちらでお話ししましょう! 私が最高の席を確保しました!」

 

自信満々に社長の手を引こうとする彼に対し、私の後ろから抱きついていた娘が、妻の元に怯えながら走っていき、こう言ったのです。


「ママ……あのおじさん、さっきパパをいじめたの。とっても怖い顔してた。パパを助けて!」
会場が一瞬にして静まり返りました。 彼はキョトンとした顔で「え? ママ…? 社長、この子がなんでママって呼んでいるんですか?」と尋ねました。


妻は表情をスッと変え、私と娘の前に立ちました。そして、彼を冷徹な目で見つめながら言ったのです。

 

「役職が上だからといって、部下やその家族を見下していい理由にはなりません。相手の立場を見て態度を変え、子どもにまで威圧的な言葉を向けるような振る舞いは、この会社では見過ごせません」

 

社長が明かした「正体」と、衝撃の結末

「え……社長、まさか……この子は……」
彼は娘と妻、そして私を何度も見比べました。そこでようやく、私がただの部下ではなく、社長である妻の夫だと気づいたようです。

先ほどまでの威勢は消え、彼の顔は真っ青になっていました。

 

後日、会社で聞き取りがおこなわれると、彼が以前から後輩や立場の弱い社員に高圧的な態度を取っていたことが明らかになりました。部下の手柄を自分のもののように報告していたことや、気に入らない相手を人前で侮辱していたこともわかったのです。

 

妻は社長として、私情を挟まず会社として対応すると決めました。聞き取りの結果、今回だけでなく日ごろから問題のある言動があったこともわかり、彼は管理職を外され、別部署へ異動することに。これまでのように立場を利用して人を見下すことはできなくなりました。

 

穏やかな日常の回復、そして新たな出発

騒動の後、妻は「娘を怖がらせるなんて許せなかったわ。あの子が勇気を出して言ってくれて本当に良かった」と、安堵の表情を見せてくれました。私たちはこれまで通り、会社では仕事仲間として接していますが、家に帰ればまた温かい家族に戻ります。

 

彼が去ったあと、私の部署の空気は劇的に良くなりました。部下の意見を尊重する新しいリーダーが就任し、誰もが働きやすい環境が整いつつあります。誰かを蹴落としてまで得ようとした栄光は、一瞬の嵐のように消え去りました。何よりも大切なのは、共に働く仲間や家族を思いやる心なのだと、私たちは改めて実感しています。
 

◇ ◇ ◇

職場という場所は、個々の能力だけでなく、人間としての誠実さが問われる場所でもあります。立場の強弱を利用して他者を攻撃したり、自分だけが得をしようとする姿勢は、巡り巡って必ず自分自身の評価を落とす結果を招くものです。


どんなに素晴らしい業績を上げていても、誠実さを欠いては本当の意味での成功は望めません。私たちも日々の仕事や生活の中で、誰に対しても敬意を持ち、自分自身も周囲も大切にできる誠実な態度を持って生活していきたいですね。

 

 

※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ベビーカレンダー記事制作の取り組み
\ この記事にいいね!しよう /
シェアする

  • コメントがありません

この記事の著者
著者プロファイル

ライターベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班

読者からの体験談をお届けします。

同じ著者の連載

新着記事が配信されたら、メールやプッシュ通知でお知らせ!

気になる記事をまとめ読み

人気連載

新着連載

連載完結

もっと見る

注目記事を探す

人気記事ランキング

アクセスランキング
コメントランキング

お得な無料キャンペーン

エンタメの新着記事

PICKUP