社員旅行当日にハプニング発生
社員旅行当日、僕は同期の仕掛けた罠にまんまとはまってしまいました。自由時間の後、彼の「集合時間と場所が急きょ変わったから」という言葉を信じてしまったのです。
そのため僕は、本来の集合場所から遠く離れたところへ向かってしまい……。集合時間が近づいても誰も姿を現しませんでした。不思議に思った僕が社用携帯を確認すると、幹事から数件電話がかかってきていました。僕は、移動中で電話に気が付かず……。
留守電に残された、「大丈夫!? □時に××集合だよ」という連絡を聞いて、僕はようやく同期に騙されたのだと気が付きました。
被害者は僕以外にも
本来の集合場所へ急いで戻ろうとした僕は、すぐに地図アプリを開き、経路を調べようとしました。そのとき後ろから「大丈夫ですか!?」という女性の声が……。声のするほうを見ると、そこにいたのは同じ会社の別部署で働く女性社員・Aでした。
「なんでここに?」と聞くと、彼女は「心配で…」と言っていました。実は、同期が僕に不審な情報を流していたところを聞いていたそう。そのときは会話の内容を気に留めていなかったそうですが、集合時間になっても僕がいないことから嫌な予感がしたとのこと。急いで探しに来てくれたとのことでした。
事情を把握した僕たちは、急いで本来の集合場所へ向かいました。ところが、たどり着いたときには、僕たちが乗る予定だった送迎バスはすでに出発していて……。後で知ったことですが、僕が電話に出なかったのをいいことに、同期が幹事に「あの2人は別行動で、電車でホテルに向かうと言っていました」と嘘をつき、そのままバスを出発させてしまっていたのです。
彼女からの言葉
乗り遅れた僕たちは、公共交通機関を利用して自力でホテルへ向かうことに。Aを巻き込んでしまった僕は、「僕のせいで…申し訳ないです」と謝罪しました。僕の言葉を聞いた彼女は、「気にしないでください」と言ってくれました。しかし、僕は「でも、僕が置き去りにされるほど嫌われていたのが原因だから…」と、つい弱音をこぼしてしまったのです。
するとAは、「あなたは嫌われるような人じゃないと思います」と力強く言い返してきました。かねてから他部署で僕の働きぶりを耳にしていたよう。彼女は、「親切で、取引先の人からも信頼されている人」だと思っていたと言ってくれて……。
僕は、今回の一件を経て、Aが困っている人を放っておけない、正義感と気づかいにあふれた人だと知りました。
同期の悪事が暴かれた結果
無事に宿泊先のホテルに到着した僕とAは、ロビーで他の社員たちと合流。僕がほっとしているところに、同期が「お前はなんてことをしでかしたんだ!」といきなり怒鳴り込んできたのです。
どうやら、彼が幹事についた「2人は別行動で向かう」という嘘が、到着後に周囲から不自然だと追及されていたよう。そこで彼は、自分が嘘をついたことを隠すために「あいつ(僕)が勝手に別行動を計画して、彼女まで無理やり連れ回していた」と、さらに嘘を重ねていたのです。
彼が「お前は本当に身勝手だ!」と声を荒げて……。周りにいた社員たちは「本当なの?」とざわついていました。白い目で見られていた僕の代わりに、彼女が「この人(同期)の言っていることは全部、嘘です!」と毅然とした態度で語り出しました。
同期が僕を騙していた場面を目撃し、僕のことを探しに行ったこと、さらには、彼が意図的にバスを出発させるためについた嘘についても証言してくれたのです。
詳細に状況を説明する彼女のことを、他の社員たちは「そうだよね…!」と信じてくれたよう。そして、今度は同期に冷たい視線を向けて……。それ以上嘘を取り繕えなくなった同期は、最終的には上司から厳しく叱責されていました。後日、別の部署へ異動となりました。
今回の件で、僕は日ごろの頑張りを必ず誰かが見てくれているということに気が付きました。同期の嘘も、僕ひとりでは暴けなかったかもしれません。困ったことがあれば、ひとりで抱え込まずに周囲の人間に相談する、ということの大切さを学んだ出来事でした。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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