義父が亡くなり、義母は持ち家でひとり暮らし。代々受け継がれてきたという、なかなか立派なお屋敷です。
義父は末っ子で、元々は長男である義父の兄が住む予定だったそうですが、押しの強い義母が画策、暗躍し、強引に手に入れたと聞いています。そんなこともあって、今でも義父の兄弟には恨まれているようですが……。
新築一軒家への引っ越し
その後、私たちは駅近の新築一軒家に引っ越すことになりました。義母は、それを知るやいなや「自分もそこに引っ越そうかな」と言い出しました。
あんな立派な家があるのに、なぜ引っ越す必要があるのでしょう。話を聞くと、築年数が経っているので、あちこち修繕が必要なのだそう。維持費がかかり、最近売ってくれないかと不動産屋がよく訪ねてくるので、心が揺れるのだと言っていました。
お金になるのなら売ってもいいと考えているようです。
新築の秘密
それから数カ月後、私たちが新居に引っ越して落ち着いたころ、義母が突然わが家にやってきました。「今日からよろしくね」と笑っています。
話を聞くと、義母は自宅を売り、わが家に住もうと考えたようでした。
「長男夫婦は姑と同居して当然」
「空いてる部屋あるわよね? そこに住むから!」
我が物顔で家の中を歩き回る義母。日当たりの良い広い部屋を前に「ここを私の部屋にする」と言って、荷物を広げ出しました。
「この部屋はダメなんです! 事情があって……」と私が遮ると、義母は不満そう……。
同居を諦める様子のない義母に、私は数日後から私の母もこの家に住む予定であり、その部屋は母のものだと告げました。
すると、義母は予想通り激怒。「不公平だ、自分の親ばかりひいきして!」と怒鳴り散らします。
しかし、義母は大きな勘違いをしていました。なぜならこの家を建てたのは、私の母。そもそも私たちは、母の家に招かれた立場だったのです。
住む場所がない!? 義母、大パニック!
義母は、すでに自宅の売買契約を締結してしまったとのこと。しかも、聞いて驚いたのは売れた金額です。知識がなく、ろくに調べもしない義母は、相場よりずっと安い価格で家を手放したのでした。
それを知った義母はショックを受けていたものの、もともと広い土地だったため、普通に暮らす分には十分なお金が残るはずでした。
ところが、義母から信じられない言葉が飛び出します。なんと、契約時に手にした手付金や今後の入金を見越して、高級な宝石やバッグ、車などを次々と購入し、売却益の大半をすでに使い果たしてしまっていたのです。
そう言われても、家の持ち主である私の母が了承しない限り、義母と同居することなど不可能です。私は義母にお引き取りいただくよう促し、「自宅の引き渡し日までに、ご自身で次の引っ越し先を探してください」と告げました。
聞いてびっくり!義母の家を購入したのは…
後日、衝撃の事実が判明します。義母が家を売った不動産屋は、義父の一番上の兄が経営するもの。義母に実家を奪われたという、あのお兄さんです。
何十年も諦めず、実家を取り戻そうとしていた夫の伯父さんの執念には驚くばかりです。自分の愚かさを棚に上げて伯父さんをののしる義母の姿を思い浮かべ、私は思わず苦笑い……。義母の家は、もちろんその伯父さんが住むことになったようです。
やっと借りられた義母の部屋は狭くてエレベーターがなく、足腰がきついとのこと。こんな生活は耐えられないと言いますが、すべては義母の行動が招いた結果でしょう。
住みやすい家に引っ越せるよう、義母は私たちに援助を求めたものの、夫は拒否。私にもそんな気持ちはありません。
やさしい子ども夫婦がほしかったとぼやいていましたが、それならまず義母自身が言動を改めるべきではないでしょうか。今後は義母に振り回されることなく、夫や母との生活を楽しみたいと思います。
◇ ◇ ◇
家族であっても、相手の生活や気持ちを無視して自分の都合を押し通してしまえば、関係に大きな溝ができてしまうことがあります。親子や夫婦だからこそ、思い込みで進めるのではなく、きちんと話し合うことが大切なのかもしれませんね。
【取材時期:2026年5月】
※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。