結婚記念日の待ち合わせに夫は現れず…
これまで週末は必ず休みだった夫が、最近は当たり前のように休日出勤をするようになりました。連日の残業に加え、月に3回も出張へ出かけています。にもかかわらず、給料はまったく変わらず、本当に仕事をしているのかと疑ってしまうようになりました。
そんなモヤモヤを抱えたまま迎えた結婚記念日。休日出勤になってしまった夫とは、レストランへ行く前にカフェで待ち合わせることにしました。しかし、約束の時間を過ぎても夫は現れません。
1時間後、ようやく届いたメールには、
『悪い、出張が入った! 今もう出張先。仕事だから仕方ないよな』
と、一方的な言葉だけが書かれていました。
娘を預かってもらっていた母のもとへ向かうと、「あら、早かったね」と声をかけられました。突然の出張で結婚記念日の食事に行けなくなったことを伝えると、母は「そうなの……。じゃあ明日はパーッと出かけよう」と言ってくれました。母になぐさめられているように感じ、悲しい気持ちを少しだけ忘れることができたのでした。
嘘でしょ!?不倫夫が旅先で出会ったのは…
そのころ夫は、私の予想通り、不倫旅行の真っ最中でした。不倫相手と付き合って半年の記念に、お祝い旅行を計画していたようです。
「お詫びにプリンでも買って帰れば、機嫌も直るだろう」
結婚記念日のディナーをすっぽかしたにもかかわらず、夫はそんな軽い気持ちでいたのだと、あとになって知りました。
旅行2日目、観光名所を巡る夫と不倫相手。「記念に写真撮ろうよ♡」と不倫相手に言われた夫は、うれしそうにスマホを構え……。そのときでした。「よかったら写真を撮りましょうか?」そう声をかけられて夫が振り向くと、そこには私の父が立っていたのです。
何も知らない不倫相手は笑顔で…
旅先で声をかけてきた男性が、まさか彼氏の妻の父親だとは知る由もない不倫相手。「お願いします〜」と私の父にスマホを渡すと、夫と腕を組み、写真を撮る準備は万端です。
「仲がいいねぇ〜。お二人さん、新婚さんかい?」
しらばっくれるように話しかける父に、不倫相手は「内緒の旅行中なんです♡」と返しました。
「不倫旅行かい。大変だねぇ」
「おじさん、察しがいい〜」
そんな2人の会話を聞きながら、夫はすっかり動揺していたようです。
「撮るぞ〜。はい、チーズ」
写真を撮り終えると、父は何事もなかったかのように、その場をスタスタと去ったのでした。
不倫旅行のはずが、妻子と両親に包囲され…
想定外の状況に硬直する夫。しかし、父がそのまま立ち去ったことで、少しだけ気を取り直したようでした。
「もしかしたら、同じ男として不倫する気持ちをわかってくれたのかもしれない」そんな都合のいい考えを抱いた夫は、不倫相手と昼食を食べるため、近くの蕎麦屋に入ります。私と娘、私の両親も続いて店に入ると……。
「あ、さっきのおじさん! 先ほどはどうも〜。一緒にいるのはご家族ですか? 仲の良さそうな家族! 私もこんな家族が欲しい〜」空気の読めない不倫相手は、状況も知らずにペラペラと話し出します。
「おふたり、とてもお似合いですね〜!」
私は、あえて笑顔でそう言いました。
実は、夫の不審な行動に先に気づいていたのは娘でした。夫は以前から、娘の前でも誰かと楽しそうにメッセージをやりとりしたり、私に内緒で旅行の話をしたりしていたようです。不安になった娘は、数日前に私の両親へ相談していました。話を聞いた両親は夫の行動を怪しみ、結婚記念日の当日に「出張」と言って出かけたことを知って、不倫旅行ではないかと確信。夫の行き先を確認し、証拠を押さえるために現地へ向かったのです。
もちろん、不倫の証拠は写真や動画でしっかり押さえてあります。「この人、不倫相手との旅行先を娘の前で平気で選んで、予約までしてしまうほど危機管理ができていない人なの。なんでもペラペラ話してしまうあなたとは、きっといい夫婦になれそうね!」
そこでようやく異様な空気を察した不倫相手。目の前にいるのが、彼氏の妻子とその両親だと気づいたのです。さらに、自分の口で不倫旅行だと認めてしまったことを思い出したのか、不倫相手はその場にへたり込んでしまいました。
これでもう、逃げることはできません。2人には仲良く、しっかり償ってもらおうと思います。
◇ ◇ ◇
夫の裏切りに気づいていたのが娘だったという事実は、母として胸が痛みますよね。不倫は夫婦だけの問題ではなく、子どもや家族の心にも深い傷を残してしまうことがあります。
後先を考えず、その場の感情だけで動いていた夫と不倫相手。今回の出来事をきっかけに、自分たちの行動がどれほど身勝手で愚かなものだったのか、しっかりと向き合ってほしいですね。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。