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絵本っていつから読み聞かせたらいいの?月齢別の選び方とポイント

保育士の中田馨さんが、絵本の読み聞かせについてお話ししてくれました。いつから読み聞かせたらいいのか、月齢別の選び方とポイントなどをまとめて解説!

絵本の読み聞かせのイメージ

 

こんにちは、保育士の中田馨です。ママたちに相談を受けることの一つに、絵本のことがあります。「先生、絵本はいつから読んだらいいの?」「勝手にめくって“読む”ことをしないけど、まだ早いのかな?」など、さまざまな質問をもらいます。絵本を読んであげたいという思いはあるけれど、赤ちゃんの様子を見ているとなかなかそれを実践することができないようです。

 

今回は、いつから絵本を取り入れればいいか、どんな絵本を与えればいいのかなどをお話します。

 

絵本をなめるだけでも大丈夫?

絵本を読み始めるのは「〇カ月からが良い」という決まりはありません。なめたりする時期もありますが、それでOK。絵本は親子のコミュニケーションツールの1つです。なめるからと言って「早すぎる」と判断する必要はありません。

 

なめて困るなら、多少なめても大丈夫な素材の絵本を選んでみてください。また、絵本を読んでも赤ちゃんの反応が薄いと感じるママもいます。でも、決して反応が薄いわけではありません。ママの声を通して、読まれる絵本に徐々に興味を向け始めると思います。繰り返し絵本を読んであげましょう。

 

どんどんめくっていってもいい?

ママがお話を読んでいるのに、どんどんページをめくる赤ちゃんもいます。「まだよ」とページを戻すと、まためくる。こんなことを繰り返していると、ビリビリッと絵本が破けてしまうなんてこともありますね。

 

赤ちゃんが絵本をどんどんめくっているときは、どんな気持ちなんでしょうか。赤ちゃん目線に立ってみると、「わ、これ楽しい! 感触がおもしろい!」なんて思っているかもしれません。絵が次々と出てきて、興奮しているのかもしれません。よく見ると、どんどんめくりつつも、いつも同じページをジーッと見ている子もいます。そんな姿を発見すると「ああ、この子はこのページが好きなんだ」ということが分かりますね。絵本をどんどんめくる時期は多くの子にあります。「うちの子、集中力がないのかしら」なんて心配はしなくて大丈夫です。

 

月齢と絵本の選び方

絵本を選ぶときに大切にしてほしいのが、絵本をしつけのツールにしないこと。これを読めば「数字を覚えられる」とか「本好きになる」とか「友だちの気持ちが分かるようになる」などです。

 

絵本は親子のスキンシップの時間でもあります。親の隠れた思いはそっと横に置いて、純粋に絵本を楽しみましょう。では、各月齢の絵本の選び方です。基本的には、ママの好きな絵本でOKです。


●生後3~4カ月ごろ
音が表現されているシンプルな絵本がおすすめです。ママが声色を変え、間をとりながら読めたら、なお最高!


●生後5~7カ月ごろ
音のリズムがある絵本、言葉が繰り返されているシンプルな絵本がおすすめです。


●生後8~11カ月ごろ
あいさつやいないいないばあなどの普段ママとしている題材、食べ物や車など身近なモノが出てくる絵本がおすすめです。1歳前後になると、少しずつ簡単な物語性のある絵本が読めるようになってきます。

 

1歳過ぎて幼児期になっていくと「同じ絵本ばかり読んでいるけど大丈夫?」と思うこともあるかもしれません。でも、子どもにはお気に入りの絵本があり、飽きずにずっと読むこともあります。同じ絵本を読みながら、今の赤ちゃんの興味をどんどん広げてあげましょう。


また、3~4カ月向けの絵本を1歳になって読むのはダメなのかというと、そうではありません。絵本は何歳になっても読み続けることができます。ただ、低月齢の赤ちゃんに長い物語の絵本を読むのは少し違うかなと思います。

 

いつ、何冊、絵本を読めばいい?

絵本を読む時間(タイミング)や数に決まりはありません。遊んでいるとき、お出かけの移動中、寝る前などママがゆったりと読める時間に絵本タイムを取り入れましょう。保育所では、遊びスペースに落ち着いて読める雰囲気の絵本コーナーを作り、好きな時間に読めるようにしています。また、お昼寝の前は1冊読んでから「さあ、布団に行こう」と言うと、「絵本の次はお布団」と習慣がつき生活がスムーズになります。

 

 

親に絵本を読んでもらう時間は特別な時間です。私は大人になった今も、温かい思い出として残っています。絵本は気軽にできる親子のコミュニケーション。そんな今だけの幸せな時間をママも楽しんでくださいね。

 

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    この記事の著者
    著者プロファイル

    保育士中田馨
    一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長

    0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!

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