30代。夫は「最強の戦友」だった
30代のころは、毎日がまさに戦争でした。平日は朝から晩まで子どもを保育園に預け、仕事が終わればお迎え、夕食、お風呂と分単位のスケジュール。夫婦の連絡はスケジュールアプリやLINEを使った事務的なものばかりでしたが、当時はそれでも不満はありませんでした。
また、子どもには平日寂しい思いをさせている分、休日は知育に良さそうな農業体験や博物館、美術館ツアーなどの子ども向けイベントに積極的に家族で参加しました。とにかく忙しくて大変な日々でしたが、「子どものために」という共通の目的があったので、夫は「最強の戦友」として充実した日々を過ごしていました。
40代で浮き彫りになった、夫への不満
ところが、40代になって子どもが成長し、少しずつ手が離れてくると状況が変わりました。ふと気付くと、夫とは子ども以外のことで話すネタが何もないのです。さらに、忙しかったときは見て見ぬふりをして、何とか回していた家事分担への不満や考え方の違いが、一気に浮き彫りになってきました。
年齢とともに自分の体力も落ちてきたせいか、「子どものためならできることが、夫のためにはできない」と痛感するようになったのです。私の倍以上食べる夫のための買い出しや料理、片付け。さらに夫が増やす洗濯物……。
私が家の中で座る暇もなく動いている横で、夫はのんきにゲームをしたり、自分だけジムやサウナへ出かけたり。そんな姿を見るたびに、心の中の溝はどんどん深まっていきました。
共通の趣味から始めた「静かな再構築」
「このままではいけない」と思い、私たちが実践し始めたのは、共通の趣味を持つことでした。もともと好きだった動画配信サービスでの映画やドラマ鑑賞を通じて、おもしろかった映画やドラマを夫に紹介したり、読んだ本の内容を伝えたりすることから始めました。また、夫が若いころに楽しんでいた山登りに、私も一緒に挑戦してみることにしました。
少しずつ夫婦共通の話題ができると、家の中の空気が少しずつやわらかくなっていきました。たとえ特別なイベントがなくても、会話が少なくても、同じ時間を共有して「楽しい」と思える瞬間があるだけで、夫に対して抱いていたトゲトゲしい気持ちが落ち着いていくのがわかりました。
まとめ
かつてのような「子育て一色」の熱量はもうありませんが、今は2人なりの新しい距離感を見つけつつあります。子どもの成長は、夫婦が「親」という役割から離れ、再び「個人」として向き合うための大切なステップだったのかもと感じています。これからも無理をせず、共有できる楽しみを見つけながら歩んでいきたいと思います。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者:松本 咲美/40代女性。フルタイムの会社員として働きながら、副業でライティングやデータ入力をおこなっている。小学生の男の子を育てる母でもあり、仕事と育児に奮闘する毎日を過ごしている。趣味は読書や知育、週末に子どもと美術館や博物館を巡ること。慌ただしい日々の中でも、小さな発見や学びを大切にしている。
イラスト:あさうえさい
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年5月)
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