病気や怪我で入院・手術をしたときに給付金がもらえる医療保険。出産は病気ではないため、自然分娩は対象外となりますが、帝王切開での出産は手術・入院の給付金を受け取ることができます。でも、医療保険に加入するタイミングによっては、帝王切開でも給付金が出ないって知っていましたか?
妊娠中に加入すると給付金が出ないことが
帝王切開で出産しても給付金がもらえないのは、妊娠が判明してから医療保険に加入したときです。妊娠27週くらいまでは、妊婦でも医療保険の契約はできます。ただ、「特定部位の不担保」という条件付きとなります。これは簡単に言うと、その妊娠では「子宮を原因とする疾病には給付金が出ません」ということ。そのため帝王切開をはじめ、切迫流産・早産、前置胎盤、早期破水、妊娠中毒症などが原因で入院・手術をしても給付金がもらえないのです。
次の妊娠に備えるなら出産前の加入が有利
では、妊娠中に医療保険に入ってもメリットはないのかというと、そうではありません。出産前に加入しておくと、次の妊娠では「特定部位の不担保」がなくなるため、帝王切開でも給付金をもらうことができます。これが1人目を帝王切開で出産した後の加入だと、子宮に関する疾病が数年間は不担保となるために、次の妊娠でも給付が受けられない可能性が出てきます。
不妊治療中も医療保険に入りにくい
もうひとつ知っておきたいのは、不妊治療中も医療保険には入りにくいということ。入れたとしても治療終了後から数年の間は、子宮の病気が不担保になってしまうことがあります。不妊治療では子宮筋腫など思わぬ病気が見つかることもあるので、治療を始める前に入っておいたほうが安心。最近は、不妊治療中の女性のための小額短期保険も増えているので、すでに治療を始めている人はチェックしてみましょう。
医療保険は少しでも早く健康なうちに入るほうが選択肢は多く、条件や金額面でも有利になります。これから妊娠・出産を考えている人はぜひ検討してみてください。(TEXT:妹尾香雪)