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医師「お金はどのくらい使いますか?」私「あるだけ」10年以上の通院後、下った診断【医師解説あり】

私は長年うつ病だと思って通院していましたが、後に双極性障害と診断されました。気分の大きな変化に悩み、入院治療を受けたこともあります。診断に至るまでの経緯や、その後の生活について私の体験を紹介します。【医師解説あり】

この記事の監修者
監修者プロファイル

医師松澤美愛先生
神谷町カリスメンタルクリニック院長

東京都出身。慶應義塾大学病院初期研修後、同病院精神・神経科に入局。精神科専門病院での外来・入院や救急、総合病院での外来やリエゾンなどを担当。国立病院、クリニック、障害者施設、企業なども含め、形態も地域もさまざまなところで幅広く研修を積む。2024年東京都港区虎ノ門に「神谷町カリスメンタルクリニック」を開業。精神保健指定医/日本精神神経学会/日本ポジティブサイコロジー医学会
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双極性障害と診断されるまで

双極性障害

 

 

双極性障害

 

私は16年間介護の仕事をしてきました。21歳のとき、夫の金づかいの荒さに悩んでいたころにうつ病と診断され、通院していましたが、息子が1歳半のときに離婚。一時的に良くなったものの、再婚後、夫との性格の不一致で離婚し、うつ病を再発。それまで通院していた病院では双極性障害とは診断されていなかったため、紹介状をもらい、現在の主治医がいる病院へ転院しました。

 

もうそのころには最初の通院から10年以上の時間を費やしていました。新しい主治医から、気分の変化や生活状況、金銭の使い方などについて聞かれました。「月にお金はどのくらい使いますか?」との質問に「あるだけ」と答えたことなども踏まえ、双極性障害と診断されました。

 

 

双極性障害とは?

双極性障害は、「躁うつ病」とも呼ばれる病気です。気分が著しく高揚し、活動性が高まる躁状態または軽躁状態と、気分が落ち込むうつ状態を繰り返します。薬物療法を中心に、必要に応じて心理社会的な支援などを組み合わせながら、症状の安定と再発予防を目指します。

 

私の場合は、躁状態になると気分が高揚し過ぎて暴力的な行動を取り、何度か警察のお世話になったこともあり、一方、うつ状態になると仕事に行けなくなることもあり、状態によって行動や生活に大きな差がありました。

 

双極性障害と診断されてから薬が変更され、しばらくは2週間に1回通院していました。もともとうつ病だと思っていたので、カウンセリングも必要なのではないかと考えていました。しかし、主治医からは、当時の私には一般的なカウンセリングよりも薬物療法を優先する方針だと説明され、カウンセリングは受けませんでした。

 

躁状態とうつ状態の症状が混在し、入院することに

あるとき、急に怒りっぽくなったかと思うと、うつ状態になってぐったりするなど、気分や行動が不安定な状態が続きました。主治医に相談すると、「ちょっと入院してみようか」という話になり、自分で入院手続きをしました。

 

当時、息子はまだ小学生だったため、元夫や実家の家族と入院中の生活について計画を立て、協力をお願いし、主治医のいる病院へ入院となったのでした。

 

入院中は、4人部屋で過ごしました。私のように家庭のある入院患者さんはほとんどいない療養病棟でした。

 

入院中はさまざまな検査がおこなわれ、時には脳波検査など、頭部に器具を取り付ける検査を受けた後、髪が乱れてしまうこともありました。その様子を見た看護助手の方が、入浴日ではないのに「ここで髪を洗いなさいよ」と気づかってくださるなど、温かく接してもらいました。

 

また、介護職をしている私が入院してきたということで、介護業界に興味を持つ看護師から声をかけられることも多くありました。主治医からは当初、3カ月程度の入院治療が必要だと説明されていたのですが、毎週日曜日に面会に来ていた元夫から、「金銭的な事情もあるので、悪いけれど1カ月で退院してほしい」と頼まれました。主治医と相談し、結局1カ月で退院することに。

 

その後は自宅で療養していましたが、数カ月たたないうちに介護職へ復帰しました。服薬を続け、主治医と相談しながら治療を進めるうちに症状が安定し、それまで2週間に1回だった診察も、1カ月に1回になりました。

 

まとめ

双極性障害に限らず、心の病気は誰でもかかる可能性があるものだと思います。私の場合は、服薬を続けながら主治医と相談できる関係を築いたことで、次第に症状が安定していきました。この経験から、調子が良くないときは無理をせず、体調に合わせて自分のペースを保つことが、私にとって大切なのだと感じました。

 

私は、自分の状態を受け止め、必要な支援を利用するために、精神障害者保健福祉手帳を申請し、3級の交付を受けました。手帳を取得して10年ほどになります。必要な支援を利用できるようになったことで、以前より生活しやすくなり、気持ちの負担も軽くなりました。

 

医師による解説:双極性障害の症状と治療

双極性障害は、躁状態または軽躁状態とうつ状態を繰り返す病気です。うつ病とは治療法が異なるため、これまでの症状や生活上の変化を医師に伝えることが重要です。

 

うつ病との見分けが難しい理由

うつ状態のときに受診し、過去の躁状態や軽躁状態が把握されていない場合、当初はうつ病と診断されることがあります。気分が高揚して活動的になる、睡眠時間が短くても平気になる、お金を使い過ぎるなど、普段と異なる時期がなかったかを振り返ることが診断の手がかりになります。

 

一つの言動だけでは診断できない

浪費は躁状態で見られることがある症状の一つですが、お金の使い方だけで双極性障害と診断されるわけではありません。医師は気分や活動性、睡眠、行動の変化、症状の経過、生活への影響などを総合的に確認して診断します。

 

症状の安定と再発予防を目指す

治療は気分安定薬などを用いた薬物療法が中心となり、必要に応じて心理教育や心理社会的支援などを組み合わせます。症状が落ち着いていても自己判断で薬を中断せず、主治医と相談しながら治療を続けることが再発予防につながります。

 

 

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。

 

監修:松澤美愛先生(神谷町カリスメンタルクリニック院長)

著者:横田 りょうこ/40代女性。離婚して1人暮らしをしている。元介護職。

マンガ:あさり

 

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています

 

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