消灯後の巡回で気付いた異変
その日は、いつもと同じように夜勤に入っていました。消灯後、定時の巡回をしていると、ベッドにいるはずの利用者様の姿が見当たりませんでした。
最初はトイレに行かれたのかもしれないと思い、トイレや共用スペースを確認しました。しかし、どこにも姿がありません。普段は歩行も不安定な方だったため、転倒していないか、どこかで動けなくなっていないかと、嫌な予感がしました。
すぐに職員同士で手分けをし、館内を探し始めました。静かな夜の施設内で、その方の姿を探しながら、緊張感が一気に高まっていくのを感じました。
館内を探しても見つからず募る焦り
しばらく探しても見つからず、私たちは外に出てしまった可能性も考え始めました。出入り口を確認し、周辺の捜索も進めることになったのです。
夜間ということもあり、もし外へ出て転倒していたらどうしようという思いが頭を離れませんでした。焦る気持ちを抑えながらも、職員同士で声をかけ合い、場所を分担して探し続けました。
そんな中、別の職員が屋上へ続く扉がわずかに開いていることに気付きました。その知らせを聞いた瞬間、胸がざわつき、急いで屋上へ向かいました。
屋上で見つけた利用者様の姿
屋上に着くと、そこには探していた利用者様が座っていました。夜空を見上げながら、落ち着いた様子で過ごされていたのです。声をかけると、その方は「昔はよく星を見ていた」と穏やかに話されました。その言葉を聞き、本人にとっては特別なことではなく、昔の記憶につながる自然な行動だったのだと感じました。
幸い、けがはありませんでした。しかし、もし転倒していたら、もし屋上で何か起きていたらと思うと、一歩間違えば重大な事故につながる状況だったと強く感じました。
この経験を通して、利用者様の行動には、その人なりの理由や背景があるのだと改めて実感しました。一方で、夜間の安全管理や環境確認が少しでも不十分であれば、大きな事故につながる可能性があることも痛感しました。
まとめ
それ以来、私は利用者様の普段の様子や行動の変化により注意を向けるようになりました。また、先回りした見守りや、職員同士で情報を共有しながら連携することの大切さを、深く学んだ出来事です。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者:秋田ねる/30代女性・会社員
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年6月)
※一部、AI生成画像を使用しています。
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